地球温暖化防止

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基本的な考え方

UACJグループは、地球温暖化防止のため、省エネルギー活動を経営の最重要課題の一つと考えています。エネルギー管理統括者である取締役執行役員を最高責任者として、毎年、エネルギー原単位を前年度比で削減するという活動目標を掲げ、できることから着実に実行するという方針で取り組んでいます。中長期的には、省エネ法の努力目標である、年平均1%以上の原単位改善を目指していきます。なお、今後は2021年4月に設立した気候変動対策推進委員会の活動の一部として取り組みを進めていきます。

※省エネ法:エネルギーの使用の合理化等に関する法律

2022年度の実績

2022年度は、グループのエネルギー使用量が19.8百万GJとなり、2021年度よりも2.0%減少しました。
また、グループのCO2排出量はスコープ1が528千t-CO2、スコープ2(ロケーション基準)が480千t-CO2、合計1,008千t-CO2で、2021年度よりも約29千t-CO2減少しました。
また、グループのCO2排出量原単位は0.998t-CO2/製品tとなり、2021年度よりも0.1%減少しました。
なお、スコープ2のマーケット基準におけるCO2排出量は、479千t-CO2となりました。
原単位が改善した主な理由は、2022年度には生産量が減少したことによる原単位の悪化分を、各種の改善活動により、挽回することができたためと考えられます。

UACJグループのCO2排出量推移(国内+海外)※注1

  2019年度
実績
2020年度
実績
2021年度
実績※注4
2022年度
実績※注2
燃料 スコープ1
CO2排出量 (千t-CO2
514 493 557 528
電力 スコープ2
CO2排出量 (千t-CO2
492 446 479 480
スコープ1+2
CO2排出量 (千t-CO2
1,005 939 1,037 1,008
CO2排出量原単位※注3
(t-CO2/製品t)
1.118 1.109 0.999 0.998
  • 注1:2022年度実績より集計範囲を拡大し、日金(埼玉)、UACJ金属加工(仙台、成田、恵那、滋賀、広島)、ナルコ郡山、UACJアルミセンター(深谷、滋賀、奈良)、泉メタル、鎌倉産業、UACJ Marketing & Processing、UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(PADUCAH、SANMIGUEL、FLAGSTAFF)、UACJ Metal Components North America, Inc.、UACJ Metal Components Mexico, S.A. de C.V.、UACJ Metal Components Central Mexico, S.A. de C.V.、UACJ Metal Components (Thailand) Co., Ltd、P.T. Yan Jin Indonesia を新たに追加しました。
  • 注2:集計範囲は、
    【国内】 UACJ(名古屋、福井、深谷)、UACJ押出加工名古屋(名古屋、安城)、UACJ押出加工小山、UACJ押出加工滋賀、UACJ押出加工群馬、UACJ製箔(滋賀、野木、伊勢崎)、日金(埼玉)、UACJ鋳鍛、UACJ金属加工(仙台、成田、恵那、滋賀、広島)、ナルコ郡山、UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ、深谷、滋賀、奈良)、泉メタル、鎌倉産業、UACJ Marketing & Processing
    【海外】 UACJ (Thailand) Co., Ltd.、UACJ Extrusion Czech s.r.o.、UACJ Extrusion (Thailand) Co.,Ltd.、UACJ Foundry & Forging (Vietnam) Co., Ltd.、UACJ Foil Malaysia Sdn. Bhd.、UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(本社ミシガン地区、PADUCAH、SANMIGUEL、FLAGSTAFF)、UACJ Metal Components North America, Inc.、UACJ Metal Components Mexico, S.A. de C.V.、UACJ Metal Components Central Mexico, S.A. de C.V.、UACJ Metal Components (Thailand) Co., Ltd、P.T. Yan Jin Indonesia
  • 注3:集計範囲は、
    【国内】 UACJ(名古屋、福井、深谷)、UACJ押出加工名古屋(名古屋、安城)、UACJ押出加工小山、UACJ押出加工滋賀、UACJ押出加工群馬、UACJ製箔(滋賀、野木、伊勢崎)、UACJ鋳鍛、UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ)
    【海外】 UACJ (Thailand) Co., Ltd.、UACJ Extrusion Czech s.r.o、、UACJ Extrusion (Thailand) Co.,Ltd.、UACJ Foundry & Forging (Vietnam) Co., Ltd.、UACJ Foil Malaysia Sdn. Bhd.、UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(本社ミシガン地区、PADUCAH、SANMIGUEL、FLAGSTAFF)
  • 注4:UACJ日光製造所とUACJ Extrusion (Thailand) Co.,Ltd.アユタヤ工場は拠点閉鎖の為、日鋁全綜(天津)精密鋁業有限公司は株式一部譲渡により連結子会社から外れた為、2021年度実績より集計範囲より除外しました。

UACJのCO2排出量推移(単体)

  2020年度 2021年度 2022年度
燃料 スコープ1
CO2排出量 (t-CO2/年)
335,427 363,000 338,000
電力 スコープ2
CO2排出量 (t-CO2/年) ロケーション基準
234,125 243,000 234,000
スコープ1+2
CO2排出量 (t-CO2/年)
569,552 606,000 571,000
CO2排出量原単位
(t-CO2/製品t)
1.061 1,041 0.969
  • ※エネルギーおよびCO2排出量の原単位は、いずれも出荷量原単位です
  • ※電力のCO2排出量係数は、ロケーション基準を使用しています

2022年度UACJグループのCO2排出量(スコープ3 国内+海外)

項目 CO2排出量
(千t-CO2
カテゴリー1:購入した製品・サービス 5,313
カテゴリー2:資本財 93
カテゴリー3:Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 132
カテゴリー4:輸送、配送(上流) 114
カテゴリー5:事業から出る廃棄物 0.4
カテゴリー6:出張 1
カテゴリー7:雇用者の通勤 2
合計 5,655

カテゴリー8~15については、影響が微小である等の理由で、算定の対象外としました。

生産工程における主な取り組み

新省エネ分科会

UACJグループでは、従来から事業所横断的に省エネ活動を推進する省エネ分科会を定期的に開催していました。2022年度からは、GHG排出量低減及び省エネ推進を目的とした活動とするために構成員や開催頻度を見直すことで、「新省エネ分科会」としてリニューアルし、より一層の活動活性化を図っています。

省エネ活動

UACJグループにおいて、2022年度に実施した主要な省エネ活動は下表の通りです。このほかにも、老朽化したボイラーの更新、劣化した断熱材の更新、蒸気·エアの漏れ是正などの省エネ施策をグループ内の各事業拠点で実施しています。

CO2削減事例(2022年度実施テーマ)

事業拠点名 テーマ名 CO2削減効果
(t‐CO2/年)
福井製造所 溶解炉リジェネバーナー化(LNG燃転含む) 3,000
UACJ製箔滋賀製造所 LPG → 都市ガス燃料転換 700
名古屋製造所 加熱炉の部分更新 500
複数事業場 照明LED化 400
複数事業場 空調機の更新 200

生産工程の熱源をLNGへ転換

LNGと重油を同等の発熱量で比較した場合、LNGを熱源とした方がCO2排出量が約3割少ないことからUACJでは生産工程における熱源をLNGへ計画的に転換しています。
2022年度末時点における当社3製造所の燃料におけるLNG(都市ガスを含む)使用比率は、発熱量ベースで約87%です。

太陽光発電の導入

UATHはラヨン製造所に太陽光発電システムを導入し、2022年9月から発電を開始しました。屋根置きとしては世界最大級の規模で、パネルの枚数は約4万枚に上り、年間約25GWh/年を発電します。これにより、削減されるCO2排出量は、年間約1.4万トンが見込まれます。発電開始以降、ほぼ推定通りの発電量となっており、さらに2メガワットのパネル追加を検討しています。

詳細はこちらもご覧ください。

物流工程における主な取り組み

UACJは、物流工程における省エネルギー化に取り組んでいます。省エネ法※1に定められた「特定荷主」※2である当社は、輸送トンキロあたり5年間平均の原単位で1%の向上を改善目標に掲げ、活動を推進しています。
2022年度の販売量あたり輸送エネルギー原単位は、2021年度比で2.5%改善しました。その要因は、積載率向上や船舶輸送の増加等の改善活動が効果を上げたためと考えています。
また、2001年からアルミニウム押出製品の一部で同業他社と業務提携し、共同物流による運送の効率化を進めることでCO2排出削減を推進しています。

  • ※1 省エネ法:エネルギーの使用の合理化に関する法律。貨物輸送事業者に発注する立場の「荷主」に対しても、省エネルギー計画の策定、エネルギー消費低減の努力を求めている
  • ※2 特定荷主:自らの貨物の輸送量が年間3,000万トンキロ以上の荷主

販売量あたり輸送エネルギー原単位の推移

販売量あたり輸送エネルギー原単位の推移のグラフ

  • ※定期報告書 届出値より

オフィスにおける主な取り組み

オフィスの省エネルギー活動

UACJでは、オフィスの省エネルギー活動としてクールビズやスーパークールビズを実施し、空調機器の温度コントロールを行うとともに照明機器・電子機器などの不使用時電源OFFを徹底するなど省電力に積極的に取り組んでいます。
本社オフィスでは、2022年1月にフリーアドレス制を導入し、個人の机を廃止することでこれまで以上に在宅勤務を促進しています。さらに、2022年7月には、関係会社の本社機能を大手町に集約しました。これらにより、オフィスの空間効率を向上し、空調、照明、電子機器の省エネルギーを図っています。

オフィスの環境保全活動

オフィスで使用する事務用品について、グリーン購入法適合商品やエコマーク商品を積極的に採用しています。