株主の皆様へ
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これらの要因はあらかじめ折り込み済みであり、コストダウンなどの成果により、経常利益は期初に予想していた50億円を大きく上回りました。 親会社株主に帰属する四半期純利益については、43億円(同22.2%減)となり、経常利益の減少幅より小さくなっていますが、これは北米のローガン工場での設備故障による損失に対する保険金を特別利益として計上したためです。 当社グループは、統合以来、「世界的な競争力を持つアルミニウムメジャーグループ」の実現に向けて、日本、タイ、米国を基軸にしたグローバル供給体制の強化に取り組んできました。当上半期も、海外各地でさまざまな施策を実施しています。 タイでは、株主・投資家の皆様からもご期待いただいているUACJ (Thailand) Co., Ltd.ラヨン製造所において、鋳造から熱間圧延までの第2期ラインが2015年8月に完成を迎えました。これにより、先に稼働を開始していた冷間圧延以降の第1期ラインと合わせて、一貫生産体制が確立し、アジアトップクラスのアルミニウム圧延工場が本格稼働しました。11月にはグランドオープニングセレモニーを開催し、タイの政財界をはじめ、日本および各国のお客様、お取引先様など多くのご来賓に参加いただきました。 なお、ラヨン製造所は、缶メーカーや自動車の熱交換器メーカーが多くの工場を構えるアジアの中心部に位置しています。周辺地域では旺盛な需要がありながら、供給体制は十分とは言えません。こうした市場環境を踏まえ、2017年までに年間20万トンの供給体制を確立する計画であり、将来は年間30万トン体制を目指します。高品質と低コストの両立を強みに、こうした継続的な投資と、製造、販売、研究開発が一体となったアプローチを通じてグローバル市場での競争力を高めていきます。 北米市場では、燃費規制の強化を背景に、自動車用パネル材の需要が急速に拡大しており、2020年には150万トンを超えると見られています。こうした需要の増大に対応するため、当社は、2014年12月にグローバル展開のさらなる強化ラヨン製造所の強みを支える熱間粗圧延機2

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