しています。ガバナンス・マネジメントの改革については、役員報酬体系へのTSR導入などを実施しました。このように、この一年は体制や仕組みの整備・強化に注力したことで、構造改革費用が一時的に発生する費用先行フェーズでした。今後は、それらの効果を刈り取るフェーズへと移行します。なお、2020年度の収益改善効果は30億円を予定しており、現在予定通り進捗しています。引き続き、計画している施策を着実に実行し、新型コロナウイルス感染症の収束状況に関わらず必ずや構造改革効果を積み上げていく所存です。当社では、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が長期化すると想定しています。そうしたことから通期見通しは、上半期同様に海外での缶材および箔地やIT材については販売数量が見込めるものの、国内での缶材や自動車材、一般材については販売数量が減少すると思われます。そのため、2020年度の通期業績は売上高が5,500億円、営業損失が35億円、経常損失が35億円になると予想しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、一過性の構造改革費用を計上することから95億円の損失になる見通しです。このように大変厳しい業績結果となる見込みのため、誠に遺憾ながら2020年度の配当は無配とさせていただきます。なお、需要の落ち込みが大きかった自動車材については、下半期に入って需要が回復してきています。構造改革を実行することはもちろんのこと、こうした需要を迅速かつ確実に獲得するなどして、一刻も早い収益基盤の立て直しと財務体質の改善を図り、株主の皆様に対する利益還元を実現させたいと考えています。当社は、この困難な状況をグループ一丸となって乗り越え、すべてのステークホルダーの皆様への責任を果たしていきますので、変わらぬご理解・ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。2019年度連結売上高連結営業利益棚卸影響前連結経常利益棚卸影響額連結経常利益連結当期純利益Adjusted EBITDA6,15110198△6038204735,500351△36△35△95413△651△66△9724△73△115△602020年度増減※連結当期純利益:親会社株主に帰属する当期純利益※Adjusted EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費-棚卸評価関係2020年度 通期業績見通し(億円)構造改革効果の推移(億円)2021202020193002022210(年度)コロナ影響通期見通しと配当について4
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