株主の皆様へ 2013年3月期決算報告 2012年4月1日~2013年3月31日
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アルミニウムはなぜ軽くて強い?アルミニウムの豆知識第3回アルミニウムは、単位重量当たりの強度(比強度)と剛性(比剛性)が大きいという特徴があります。右の図に示したように、異なる金属素材で同じ質量、長さの円柱片を用意した場合、アルミニウムは密度が小さいため、円柱の直径が大きくなります。このため上からの力(荷重)をかけた場合に、他の金属より生じるたわみは小さくなります。アルミニウムの比強度(/km)アルミニウム(5083)11.5鋼(一般鋼)銅(熱間圧延材)加工前(鋳塊)の組織(引張強さ100MPa)圧延加工後の組織(引張強さ290MPa)5.42.7他の金属に比べて、同じ重さに対して強度が大きい国内最大級の15,000トン鍛造プレス機圧力をかけて薄く引き延ばす「圧延」や、ハンマーなどで叩きながら成形する「鍛造」など、さまざまな加工を施すことで、アルミニウム合金はより強度を増します。加工によって金属内部の組織が細かく分解され、ち密で均一な組織となるため、より強くて丈夫な金属に生まれ変わるのです。古河スカイには、国内最大級の鍛造プレス機があり、この設備を活かして航空宇宙産業、車両および液晶装置産業向けの大型アルミニウム鍛造品を製造しています。アルミニウムは、他の金属より「軽くて強い」という特性から航空機材や機械部品、構造用材などに幅広く使用されています。その強さの理由をご紹介します。加工を施すことで強くなるアルミニウムに他の金属元素を添加したものを「アルミニウム合金」と呼びます。合金の内部には、大きさの異なる原子が配置されるため、原子の位置ずれによる変形が生じにくくなり、強度が高まります。合金にすることで強くなるアルミニウム鉄銅たわみの比荷重1.01.63.5理  由理  由理  由アルミニウム合金純アルミニウム100μm100μm9

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