事業別報告

アルミ圧延品事業

売上高推移、営業利益推移

2016年度のアルミ圧延品の販売数量は全体で102.1万トン(前年度比5.1万トン増)となり、統合後初めて100万トンを突破しました。地域別では、国内と海外がほぼ拮抗しています。品種別では、主力となる缶材については引き続き需要が堅調で、UATHラヨン製造所の一貫生産の本格化もあって、前年度より増加しました。自動車用材については、アルミニウム化の進展により国内外で需要が伸長し、大幅増となりました。液晶・半導体製造装置の好調な需要を受けた厚板も増加しました。また、押出製品については、好調な需要を受けて出荷総量が3年ぶりに前年度を上回りました。

好調な売上にも関わらず、地金価格の下落や為替換算の影響などにより、売上高は4,513億円(前年度比2.1%減)となりました。一方で、営業利益は、販売数量の増加やコストダウン効果、棚卸評価関係による悪化影響が前年度より縮小したことなどにより、268億円(同47.7%増)となりました。

2017年度は、缶材や自動車用材を中心に販売数量の増加を見込んでおり、UATHラヨン製造所の供給増加を受けて、初めて海外が国内を上回る見通しです。これを踏まえて、売上高5,011億円、営業利益349億円と増収増益を見込んでいます。

アルミ圧延品の製品構成比と主な販売先

製品用途 2016年度売上数量 主な販売先 主な完成品メーカー
(単位:千トン) (構成比)
缶材 626 61% 製缶メーカー 飲料・食品メーカー
箔地 47 5% 製箔メーカー 医薬品・食品・電池メーカー
IT 20 2% 電子部品メーカー IT機器メーカー
自動車 104 10% 自動車・部品メーカー 自動車メーカー
厚板 67 7% 金属商社
造船メーカー
液晶・半導体製造装置メーカー
造船メーカー
その他一般材 158 15%    
合計 1,021 100%    
国内市場向け 518 51%    
海外市場向け 503 49%    

伸銅品事業

売上高推移、営業利益推移

2016年度の伸銅品の売上高は、主要用途であるエアコンの出荷台数が堅調に推移したものの、銅地金価格が前年度比で低調に推移した影響により、432億円(前年度比7.9%減)となりました。一方で、営業利益は、棚卸評価関係の改善やコストダウン効果により7億円(同107.5%増)となりました。

2017年度は、引き続きエアコンの出荷台数の好調を受けて販売数量の増加が見込まれることから、売上高485億円、営業利益16億円と増収増益を見込んでいます。

加工品・関連事業

売上高推移、営業利益推移

2016年度の加工品・関連事業の売上高は、現UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(以下、UWH)を買収し、期中に連結対象としましたが、既存事業の需要減などにより、1,667億円(前年度比0.2%減)となりました。営業利益も、減収やUWH買収にともなうのれん償却により37億円(同0.1%減)となりました。

2017年度は、UWHが年間を通じて連結対象となることや、国内でもエアコン用アルミフィン材などが好調なことから、売上高1,818億円、営業利益49億円と増収増益を見込んでいます。