Furukawa-Sky Review No.9 (April 2013)
巻頭言
社長就任のご挨拶 -グローバル視点でさらなる飛躍を-
President Assumption Greeting - Further Leap with Global Perspectives -
「Furukawa-Sky Review」第9号の発行にあたりご挨拶申し上げます。2012年6月の株主総会をもって,代表取締役社長に就任いたしました岡田でございます。社長就任にあたり当社の経営理念の1つである「お客様に満足いただける製品・サービスを開発・提供し,企業価値を高めるとともに,社会の発展に寄与します」という言葉を改めて胸に刻み,大変厳しいこの環境下ではございますが,業容の拡大と事業基盤の強化に着実に取り組んでいきたいと考えています。
2010年度からスタートした中期経営計画は,3つの基本方針の「国内事業において既存事業の構造改革を推進し,事業基盤の強化を図ること」,「海外事業において,成長する市場に的確に対応すること」および「新製品開発として,成長製品や次世代製品への事業対応を進めること」を旗印に推進してまいりました。
国内事業においては,2012年に日光工場の上流工程を休止し,福井工場と深谷工場を中心とした最適な生産体制を確立しました。海外事業においては,さまざまな施策を行ってまいりましたが,大きなものは2011年に発表した「タイ国でのアルミニウム板圧延工場の建設」,そして当社グループ初となる米国の生産拠点を獲得したことの2つです。特にタイの新工場は,当社の持てる技術を最大限に盛り込み,世界で通用する工場となるように2014年1月の稼働を目指して順調に建設を進めています。
成長製品や次世代製品としては,電池関連,電気自動車(EV)など,グローバルに成長が見込まれる事業分野について研究開発を続けてまいりました。その成果の一部はこの「Furukawa-Sky Review」第9号にも掲載されています。ぜひ当社技術・製品をご覧いただき,お客様のソリューションに役立てていただきたいと考えています。また新製品開発の一部は社長直轄のプロジェクトとして取り組んでおり,成果を発表できるように進めているところです。
当社グループはグローバルカンパニーとして,持続的な成長と技術開発を続け,お客様のご要求にお応えできることをさらに高い次元で実現するために,昨年8月「住友軽金属工業株式会社との経営統合に合意したこと」を発表しました。本年2月には,日本の公正取引委員会から統合にあたっての承認もいただいきました。この後,株主総会でのご承認,その他関係当局のご承認などを得て,本年10月に生産規模で世界3位の世界的な競争力を持つアルミニウムメジャー会社となる予定です。
これまで培ってきた当社の技術をベースに,統合による技術シナジー効果を早期に実現し,変化するお客様のご要求に的確にお応えできるように,またより早くより良い技術を積極的に提案できるようにしていきたいと考えています。
最後になりましたが,真のグローバルカンパニーを目指し,社長以下従業員一丸となって取り組んでいく所存でございます。今後とも変わらぬご理解とご支援ご鞭撻を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。