UACJを支える資産

人材活用と教育

「ご安全に」の掛け声をはじめ、
互いを思いやる“ものづくり”に取り組んでいます。

人材育成

基本的な考え方

UACJグループでは、「経営理念や行動指針を理解して行動できる人」こそが競争力の源泉であると考え、経営理念を実現していくために、以下の要素を備えた人材の育成を重視しています。

  • 現状維持ではなく不断の改善と変革を追求し続ける
  • 異なる文化を理解しグローバルに活躍できる
  • (部門ベストではなく)UACJベストの観点から行動できる
  • 品質・技術にこだわり現場本位で行動できる

こうした人材育成を進めるうえで、「従業員一人ひとりの学びによる成長」「仕事を通して部下を育てる」「組織で人を育てる」の3点を基本的な考え方としています。具体的な取り組みとしては、人材開発部が主体となり、名古屋製造所構内にある研修施設「人材開発センター」などを活用して、階層別研修やセミナーの開催、自己啓発支援など、多様な人材開発プログラムを実施しています。

グローバル人材の育成

UACJグループでは、「グローバル化にあたっては、各国の法律・文化・習慣を尊重し、その社会の発展に寄与」することを行動指針に掲げており、これを実践できるグローバル人材の育成に努めています。

具体的には、全従業員を対象に、TOEICの点数に応じた語学教育支援や、経験・知識を培うためのビジネススキルセミナーなどを実施しています。また、海外赴任予定者に対しては、短期語学研修に加えて、一人ひとりの業務経験や赴任先での役割などを踏まえて必要なカリキュラムを選定し、個別教育を実施しています。

さらに、海外グループ会社で採用した現地人材への教育も進めており、2015年度はタイ現地法人のマネージャー教育を実施(計2回)し、約60名が受講しました。

これらに加えて、2014年度から海外研修制度を導入しています。この制度は、1年間の海外語学研修と、その後1年間の海外実務研修からなるもので、初年度の2名に続いて、2015年度も2名を派遣しました。

技能伝承への取り組み

UACJグループでは、製品の品質や生産性を継続的に高めていくうえで、長年培ってきたものづくりの精神、経験、技能を次世代へと継承していく取り組みを重視しています。

そこで、熟練技能者の大量定年に備えて、2004年に名古屋製造所に「製板技塾」を開設し、ベテラン従業員の技能やノウハウを継続的に伝承していく取り組みを実施しています。さらに、同様の目的で、名古屋製造所では「保全道場」、押出部門のUACJ押出加工名古屋では「押出技塾」、伸銅部門のUACJ銅管では「伸銅技塾」を開設し、各製造拠点でそれぞれの特徴に応じた取り組みを実施しています。

今後もこうした活動を継続するとともに、他拠点への展開についても検討していきます。

ダイバーシティの推進

UACJグループは、新規分野への取り組みやグローバルな事業展開を進めていくうえで、性別や年齢、国籍、障がいの有無などを問わず、多様な人材を積極的に採用することが重要だと考えています。

その一環として、女性が活躍できる環境づくりを積極的に推進。女性活躍推進法に基づく行動計画に沿って、「新卒採用時の女性比率を事務系40%、技術系10%以上」「2016年3月時点の女性管理職数を2020年度末までに倍増する」など、具体的な目標を掲げています。こうした取り組みの結果、2016年度は総合職の採用者19名のうち6名が女性となっており、事務系で75%、技術系で20%という比率になっています。また、2015年度末時点で、グループ全体で74名(対前年プラス4名)の女性管理職が活躍しています。

これら女性従業員が実力を十分に発揮できるよう、次世代育成支援対策推進法への対応をはじめ、仕事と家庭を両立できる職場環境づくりにも取り組んでいます。

※ 連結対象子会社以外のグループ会社も含む。

労働安全衛生の確保

UACJグループは、従業員が安心して働ける労働環境づくりに向けて、各事業拠点の総括安全衛生管理者を中心とした安全衛生管理体制を構築しています。

グループ全体の安全衛生を主管する組織として、安全衛生担当役員が委員長を務め、常勤役員、製造所長、グループ会社社長などを委員とする「安全衛生委員会」を設置し、毎年1回、会議を開催しています。2016年1月に開催した安全衛生委員会では、安全環境部による2015年の総括の報告に続いて、2016年度安全衛生活動方針案について討議しました。また、2015年の社長安全表彰として無災害を達成した事業拠点を表彰しました。

また、事業活動における労働災害の撲滅を目指して、グループ一丸となって安全管理体制の強化に取り組むとともに、安全衛生に関する従業員教育を推進。安全衛生に関する知識を培い、安全に対する意識や危機管理意識を高めることで、安全最優先の企業風土を醸成しています。

こうした取り組みの結果、UACJグループの労働災害発生件数は、経営統合前の2011年度に49件発生して以降、減少を続けており、2015年度は22件、休業度数率は0.74、総合度数率は1.63となりました。今後も引き続き安全衛生の確保に取り組んでいきます。

労働災害の発生状況

注: 2012年度の数値は旧古河スカイと旧住友軽金属工業の実績値を合算、2013年度の数値は旧2社の上半期に、UACJの下半期の実績値を合算したものです。

労働災害の発生状況

良き企業市民であるために

UACJグループでは、地域に根差したCSR活動の一環として、国内外の各事業所において、地域自治体による環境美化活動や周辺の清掃活動などに積極的に参画しています。こうした活動を通じて、近隣の方々とのコミュニケーションを育み、地域社会の一員としての信頼関係づくりにつなげています。

日光製造所における清掃活動
Logan Aluminum Inc.における地域交流イベント