UACJを支える資産

環境対応

持続可能な社会の実現に向けて、
環境負荷を軽減させた“ものづくり”を追求しています。

環境マネジメント

基本的な考え方

UACJグループは、地球環境保全や循環型社会形成を経営上の最重要課題の一つに位置付け、環境に関わる法令や社内規則を遵守するとともに、事業活動のあらゆる面において環境負荷低減を目指しています。

グループ全体で環境経営を推進するために、「理念」と「行動指針」からなる「環境基本方針」を定めています。これに基づき、「UACJグループ環境管理方針」を策定し、「環境事故の撲滅」「地球温暖化対策」「産業廃棄物削減」「化学物質の削減と管理」といったテーマごとに単年度目標を設定しています。

こうした方針のもと、事業活動における環境負荷低減に取り組むとともに、製品の開発、製造、販売、使用、再生に至るライフサイクル全体を通じて地球環境への配慮に努めています。

環境マネジメント体制

UACJグループでは、環境活動の推進と従業員の環境意識向上を図るためのグループ横断的な組織として、環境担当役員を委員長とする「環境委員会」を設置。原則として年1回開催し、環境活動の実施状況の確認や、方針および目標の審議を行っています。また、方針や目標を確実に推進していくための実行組織として「安全環境部」を設けています。

また、グループの各拠点で環境マネジメントシステムの運用を進めています。現在、ほとんどの生産拠点でISO14001の認証を取得しており、一部の小規模拠点では環境省の策定したガイドラインによる「エコアクション21」の認証を取得しています。

なお、ISO14001:2015年版の発行にともない、認証を取得している各事業拠点が移行作業を開始しており、いずれも移行期限である2018年9月14日までに完了させる予定です。

地球温暖化防止

UACJグループは、地球温暖化の防止に寄与するため、生産工程はもちろん、物流工程やオフィスも含めて、事業活動のあらゆる段階でエネルギー消費の削減に取り組んでいます。

なかでもエネルギー消費の大きい生産工程では、各拠点で生産効率向上や燃料転換などを推進しています。また、設備部門を中心に組織横断的な役割を果たす「省エネ分科会」を定期的に開催し、拠点間で情報を共有しながら有効事例を水平展開しています。

こうした取り組みの成果に加えて、経営統合以降、事業所間で生産品種移管などを進めた生産効率の向上に努めた結果、近年はCO2排出量、エネルギー使用量ともに単位生産量あたり(原単位)の実績が改善傾向にありましたが、2015年度は国内生産量の減少にともなって前年度比で増加となりました。

CO2排出量推

環境汚染防止

UACJグループでは、生産活動にともなう大気や水質、土壌などへの汚染物質の排出について、法や条例、協定などで定められた基準値よりも厳しい自主管理値を設定し、その遵守に努めています。

化学物質の取り扱いについては、PRTR法※1に従い、対象物質の取扱量・排出量・移動量を把握し、届け出を行うとともに、その使用削減に努めています。2015年度は、生産量が増加したものの、全対象物質を合計した排出量はグループ全体で前期比3.6%の微増となりました。

また、2015年度の大気・水質への汚染物質の排出としては、ナルコ岩井滋賀製造所(現UACJ金属加工 滋賀工場)において基準値を上回る廃水の排出が1件ありました。発見後、ただちに原因を特定し処置をとったため、流出量は微量であり、河川への影響は認められませんでした。なお、その他はいずれも基準値以内でした。

※1 特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律

PRTR物質の排出量、移動量の推移(製品中の含有元素であるマンガン、クロム、ニッケル、鉛を含む)

廃棄物削減

UCAJグループは、循環型社会の実現に向けて、産業廃棄物の削減を進めるとともに、全事業拠点でのゼロエミッション※2達成を目標に、廃棄物の分別やリサイクル促進を図っています。2015年度の主要拠点の直接埋立処分比率は0.22%となり、引き続き目標を達成しました。今後も、ゼロエミッションの継続に努めるとともに、アルミニウム製品のリーディングカンパニーとして、アルミニウム缶リサイクル活動を支援していきます。

※2 全産業廃棄物発生量に対する直接埋立処分比率が1%以下であることをゼロエミッションと定義しています。

産業廃棄物量の推移

環境調和製品の開発

UACJグループは、お客様や社会の要望に応え、環境への配慮を重視した製品の開発・改善を進めています。

近年では、「軽くて丈夫」というアルミニウムの特性を活かして、自動車などの軽量化によるエネルギー消費削減に貢献するため、従来と同等の機能で、より軽量なアルミニウム製品の開発を進めています。また、「リサイクル性の高さ」を最大限に発揮できるよう、よりリサイクルに適した缶材料の開発にも取り組んでいます。

この他にも、省エネルギーに貢献する高性能伝熱管の開発や、ノンフロン冷媒に対応したカーエアコン用材の開発、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車用材の開発など、環境負荷の低減に寄与するアルミニウム製品の開発を、お客様との連携のもとに進めています。

注: 各グラフの集計範囲は、以下の通りです。
UACJ(名古屋、福井、深谷、日光)、UACJカラーアルミ、UACJ押出加工名古屋(名古屋、安城)、UACJ押出加工小山、UACJ押出加工群馬、UACJ押出加工滋賀、UACJ鋳鍛、UACJ製箔(滋賀、野木、伊勢崎)、UACJ銅管また、2012年度の数値は旧古河スカイと旧住友軽金属工業の実績値を合算、2013年度の数値は旧2社の上半期に、UACJの下半期の実績値を合算したものです。