北中米での今UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.特集 北中米での今

UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.WhitehallとUACJの統合によって
50%を超える市場シェアを獲得。

プロフィール

David Cooper
UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc. 社長兼COO

パーカー・ハネフィンに移転するまで、製造マネージャーとして3年間、ヴィッカース社に勤務。2004年、業務担当副社長としてWhitehallに入社。2009年に社長兼COOに就任。2016年にUACJと統合後も引き続き社長兼COOを務めている。

高度な押出加工技術と高い生産能力を駆使し、業界で独自のポジションを確立

UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(以下、Whitehall)は、急速に成長する自動車向けアルミニウム材市場を主要なターゲットに、アルミニウム構造材・加工品を提供するユニークな会社です。同社は、非常に精密なアルミニウム押出加工技術と高い生産能力を駆使し、競合他社にはできないサービスを提供する会社として業界で独自のポジションを確立しています。

Whitehallのクーパー社長は、「当社は、製品の開発・生産に必要な多くの機器を自社で設計・開発、販売しています。お客様から送られてきたパーツの原型を検討しながら、それを最も効率的に製造するための独自の方法を考案しているのです。それだけに、この工場の事業内容を外部の人が即座に理解するのは難しいと思います」と話します。

同社では、開発から試作、量産までを一括して受託する垂直統合型のビジネスを展開しています。「この高付加価値ビジネスを実現するために、当社では非常に優秀な人材と長期間にわたってチームを組んでいます。40年間もの長期にわたり一緒に働いている人材もいるほどです」

UACJのサポートを得て、製造工程のさらなる高度化を推進

クーパー社長は、UACJによるWhitehallの買収は、双方にとって大きなメリットをもたらしたと話します。「今回のように、誰もが大きな恩恵を受けるM&Aは非常にまれなケースといえます。WhitehallはUACJグループに加わることによって、財務基盤を飛躍的に強化できたのはもちろん、グローバルな事業展開も可能になりました。さらに、生産技術や研究開発におけるサポートを得られるのもメリットです。当社にない専門知識を持つ人材との連携が実現し、製造工程をより一層合理化していく上で大きく役立っています」

メキシコでの事業に続き、EVメーカーや日系メーカーとのビジネスも検討

CAFE規制によって、自動車の軽量化トレンドはますます加速しています。クーパー社長は、これまで鉄が用いられていた部品が、今後、アルミニウムにシフトしていくと考えています。同社では、米国市場に加えて、近年、自動車の需要が急増するメキシコでの事業も展開しています。「メキシコ市場での取引先には、新興の自動車メーカーに加えて、大手のパーツメーカーも含まれます。こうした裾野の広がりがメキシコでの成長をさらに後押ししてくれると考えています。また、既存の主要なお客様を通じて、電気自動車メーカーとの接点も生まれつつあります。さらに、UACJには、日系のOEMメーカーや他の地域のお客様との取引関係があるのも、当社にとっては大きなチャンスです。安全上の理由で、自動車メーカーがアルミニウムの採用を避けるといったリスクはないと思います」

製品の概要