リリース・お知らせ 2007年(旧 古河スカイ)

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環境対応快削アルミニウム合金「KSシリーズ」を開発

2007年10月31日

古河スカイはこのほど、環境対応快削アルミニウム合金「KSシリーズ」各種を開発し、ラインナップを取り揃えました。

KSシリーズのラインアップ完成により、お客様のニーズに応じた快削アルミニウム合金の選択が可能となりました。いずれの合金も形状は丸棒(直径4mm~95mm)が基本ですが、六角棒などの異形棒の製造も可能です。

開発の背景

快削アルミニウム合金は、切削加工時に発生する切粉が微細で、切粉の工具への巻き付きとそれによる製品の傷の発生を防ぐことができます。また屑自体の排出性も良いため高速自動切削に適しており、各種の自動車部品、電機部品、精密機械部品用として広く用いられています。
従来の快削アルミニウム合金には、鉛を添加した2011 合金や6262合金が使用されており、当社もKS21、KS62、KS67各種合金を取り揃えていました。しかし、RoHS指令(注1)やELV指令(注2)により、鉛をはじめとした特定有害物質の使用が制限されてきており、鉛の添加量を規制値以下にした合金の開発が急がれていました。

製品の特長

古河スカイは、鉛含有量をRoHS指令やELV指令の規制値以下に減らした環境対応快削アルミニウム合金を一挙に5種類開発し、「KSシリーズ」としてラインアップが完成しました。今回開発した5合金の特長は以下の通りです。

1. KS26
鉛フリーで、従来材(KS21)とほぼ同等の切粉分断性を有し、さらに120℃を超える使用温度での耐高温脆性を改善した合金です。
2. KS28S
鉛フリーで、従来材(KS21)と同等の切粉分断性を有する合金です。
3. KS21L
鉛含有量をRoHS指令やELV指令の規制値である0.4%未満とし、従来材(KS21)と同等の切粉分断性を有する合金です。
4. KS69S
鉛フリーで、従来材(KS62)とほぼ同等の切粉分断性を有する合金です。
5. KS62L
鉛含有量をRoHS指令やELV指令の規制値である0.4%未満とし、従来材(KS62)と同等の切粉分断性を有する合金です。

(注1) 電機・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限EU指令
(注2) 使用済み自動車のリサイクルや処分に関するEU指令