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長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」

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UACJは、企業理念の実現を目指し、2030年の社会へのUACJの貢献を描いた長期経営ビジョンを策定しました。UACJは、100年に亘り究めてきた技と術を集結し、アルミニウムの可能性を広げることで、持続可能で豊かな社会の実現に貢献していきます。

目指す姿

「アルミニウムを究めて、サステナブルな社会の実現に貢献する」ことを目指し、UACJが貢献したい4つのテーマと新規領域を定めました。

アルミニウムを究めて、サステナブルな社会の実現に貢献する

4つの貢献領域

1.成長分野・市場への注力

成長市場(北米、東南アジア)と成長分野(缶、自動車)を中心に規模を拡大

UACJは、北米のTAA※1、UWH※2、タイのUATH※3に対して集中的に先行投資を行い、生産能力を増強してきました。この能力を最大限に発揮して、全世界で相当な需要増大が予想される缶材、およびEV化による車体軽量化ニーズがより一層強まることから、アルミニウム製品へのシフトが期待される自動車材を成長分野と位置づけ、これらの分野の市場拡大が見込まれる北米、アジアを中心に事業規模の拡大を図っていきます。

  • ※1 Tri-Arrows Aluminum Inc.
  • ※2 UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.
  • ※3 UACJ (Thailand) Co., Ltd.
缶材需要の推移(千トン)
  • 出典: CRU aluminium rolled products market outlook november 2020 report

2.素材+αの付加価値拡大

素材に新たな価値(塑性加工、リサイクル、モジュール、サービス等)を付し、稼ぐ力を向上

UACJは、板をはじめとして多彩な事業を有しており、その先に強固な顧客基盤があります。そこで幅広く接する市場ニーズを正しく深く理解し、“素材”という形で実現できることが強みです。技術優位性とビジネス基盤を最大限に活かして、これまでにない加工、生産プロセスに関するビッグデータの活用、リサイクルなどによる環境価値の創出といった、“素材+α”となる価値を提供し、売り上げと顧客基盤の拡大を図っていきます。

強みと提供価値例

3.新規領域の創出・拡大

ライフスタイル・ヘルスケア、モビリティ、環境・エネルギーの3領域へビジネスを拡大

アルミニウムは、多彩な特性を持ちます。そこに、素材設計、機能設計、生産技術といった「基礎技術」、接合・接着技術や熱マネジメント技術などの「応用技術」を掛け合わせることで多種多様な製品を生み出すことができます。UACJは、これら基礎技術、応用技術に磨きをかけ、新たな領域での事業展開を目指します。

また、板・押出・加工品事業の組み合わせから自動車部品事業を展開したように、複数の事業を活かして、各事業の隣接領域で得たノウハウ、および事業間シナジーを土台に新領域の創出を図っていきます。

事業領域拡大イメージ

4.環境負荷低減

リサイクル率向上等によるサプライチェーン全体での環境負荷低減

アルミニウムの製品ライフサイクルにおいては、新地金製造時のCO2排出量が最も多く、使用済みアルミニウムを地金として再利用すると新地金製造時と比べてCO2排出量を97%削減できます。

UACJでは、自社内での製造工程時のCO2排出量削減や、アルミニウム製品の供給を通じた製品軽量化や熱効率向上などに加えて、リサイクルを推進。2050年カーボンニュートラルへ挑戦します。

  • ※ Scope1,2における
バリューチェーン全体で取り組む環境負荷低減

マテリアリティ

「UACJ VISION 2030」では、UACJがこれからの持続可能な社会の実現に貢献するための「サステナビリティ基本方針」を定めるとともに、それに基づく重要な活動課題として6つのマテリアリティを特定しました。これらのマテリアリティはSDGsに密接に結びついており、グループ全員で取り組んでいきます。

UACJのマテリアリティ

  • 気候変動への対応
  • 製品の品質と責任
  • 労働安全衛生
  • 人権への配慮
  • 多様性と機会均等
  • 人材育成

UACJグループのマテリアリティ

財務・非財務目標

財務目標

  2030年度
売上高 8,000億円以上
営業利益率 6%以上
ROE 10%以上
ROIC 10%以上

非財務目標

6つのマテリアリティ 評価指標 2030年度目標
気候変動への対応 サプライチェーン全体でのCO2排出量の削減量
  • Scope1・2:30%削減(2019年度比・原単位)
  • Scope3:サプライチェーンのさまざまなパートナーとの協業によるリサイクル最大化、かつサプライチェーン全体でのCO2排出最小化
製品の品質と責任 重大品質不具合件数 ゼロ
客先クレーム件数(素材有責) 2020年度比半減
労働安全衛生 重篤災害発生件数 ゼロの継続
総合度数率※1 0.08
人権への配慮 人権デューディリジェンス実施と、結果を踏まえた目標づくり、アクションプラン実行 UACJグループ国内および海外の主要な事業所での実施
行動規範、人権、ハラスメント関連の教育実施率 100%
多様性と機会均等 管理職(役員含む)に占める女性比率 15%以上(最低15%を目標とし、政府が定める30%を可能な限り目指す)
人材育成 後継候補者計画の実施率 100%
重点分野に関する教育支援活動の受益者数 1,000人/年※2
  • ※1 統計期間中の延べ労働時間あたりの労働災害による死傷者数(不休業を含む)を100万時間で換算した労働災害の発生状況(頻度)を評価する指標
  • ※2 開催形式の見直しに合わせて集計の条件を変更し、目標値を上方修正