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当上半期を振り返って

当社グループでは、世界的なアルミニウム需要の高まりにお応えするとともに、この好機を活かしてグローバルマーケットでの確かな成長を実現するため、近年、拠点の新設やM&Aなど戦略的な投資を積極的に実施してきました。経営統合から4年目となる当期は、これらの先行投資により、コストや品質、生産量など、あらゆる面で世界的な競争力を持つグローバル生産体制となり、具体的な成果を見せ始める一年になると考えています。

当上半期は、世界経済が緩やかな回復基調を見せるなかで、アルミニウム圧延品業界の国内需要が対前年同期比で増加しました。なかでも、ボトル缶需要が好調な飲料缶分野、ボディ材にアルミニウムを採用した人気車種のモデルチェンジにともなう需要増が継続した自動車分野を中心として、主力となる板材の需要は堅調な推移を見せました。また、押出材については、引き続き好調なトラック・バス関連の需要が全体をけん引して、内需総量も対前年同期比で微増となりました。

このような市場環境を背景に、当社グループの売上数量は前年同期を上回りましたが、地金価格の下落の影響を受け、売上高は2,789億円(前年同期比4.3%減)となりました。

損益面では、地金価格下落にともなう棚卸評価関係の悪化の影響があったものの、売上数量の増加や構造改革によるコストダウンの成果などにより、営業利益は104 億円(同16.9%増)と、大幅な増益となりました。経常利益については、米国での自動車パネル用アルミニウム材製造・販売事業の立ち上げにともなう持分法投資損益の影響や、戦略投資にともなう利息負担の増加などにより、74億円(同0.9%増)に留まりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同期に特別利益として受取保険金を計上した反動で、22億円(同50.0%減)となりました。

連結経常損益分析

グローバル生産体制の強化について

 当社グループは、アルミニウム市場のなかでも中長期的な成長が期待できる自動車用部材と安定的な需要のある缶材を戦略的に重要な商品と位置付けています。これらの供給体制を強化すべく、重点的な投資を実行してきましたが、当上半期においても着実な進展を見せています。

自動車用アルミニウム材の対応用途を拡大

自動車業界では、燃費規制の強化に対応するため、幅広い用途でアルミニウム材の導入が進んでいます。こうした変化を着実に事業成長へとつなげるため、従来から注力してきたパネル材や熱交換器材に加えて、構造材の供給力強化にも取り組んでいます。

2016年4月には、この構造材分野における北米のリーディングカンパニーをグループに迎え、UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.(以下UWH)として新たなスタートを切りました。構造材には安全性を担保するための技術力と信頼性が求められますが、M&Aによって北米No.1のブランドが加わったことで、短期間で強固な競争力を確保できました。

当社グループは、これまでも北米において、パネル材の製造販売会社Constellium-UACJ ABS LLC(以下CUA)を立ち上げており、その新工場が2016年6月に稼働を開始し、連結子会社であるTri-Arrows AluminumInc.が共同運営するローガン工場から母材の供給を受けています。ここにUWHが加わることで、北米における自動車用部材の供給体制はさらに充実しました。

こうしたグループ力を最大限に発揮するため、2016年10月から「自動車事業推進本部」を新設しました。
各部門・各グループ会社の自動車関連ビジネスを横断して情報共有を進め、事業戦略の検討や新製品の開発に反映させます。

缶材のグローバル供給体制を強化

当社グループでは、世界的な飲料缶の需要増に対応するために、グローバルな生産・供給体制を強化してきました。

国内では、統合以来進めてきた生産体制再構築の一環として、福井製造所に缶材の生産を集約。生産効率の向上により、競争力をさらに高めています。

世界最大の缶材市場である北米では、世界最大規模の圧延工場であるローガン工場が、世界トップクラスと評価される高いコスト競争力を発揮しています。前述のように、同工場は自動車用部材の母材供給も担っていくことになりますが、生産能力を増強することで、缶材の生産量も維持していきます。

経済成長や人口増を背景に飲料缶の需要が増大するアジアでは、2012年からタイに建設を進めてきたUACJ (Thailand) Co., Ltd.ラヨン製造所の一貫生産が本格化し、2016年10月には月産1万トンに到達しました。今後もさらなる需要の高まりに応えるべく、生産量を増強する計画です。

このように、日本、北米、タイの3極による缶材のグローバル供給体制を整備することで、この分野における世界的な競争力を強化し、需要の伸びを着実に業績へと反映させていく考えです。

今後の見通しと株主還元について

当期は3カ年の中期経営計画「Global Step Ⅰ」の2期目となります。最終年度となる来期の目標達成に向けて、各施策の成果を具現化していくとともに、さらにその先の成長を実現するための布石を打っていく必要があります。今後も戦略的な投資をタイミングを逸することなく実施していく計画ですが、過剰投資にならないよう、財務体質と市場の需要動向を冷静に見極めながら判断していきます。

また、統合以来進めてきた国内生産拠点における生産品種の整理・集約については、概ね予定通り実行しています。今後も需要動向を見ながら、最適な生産体制の構築を進めてまいります。

通期の業績予想としては、期首に掲げた通り、売上高6,000億円、営業利益245億円、経常利益200億円、親会社株主に帰属する当期純利益90億円と、増収増益を見込んでいます。

株主の皆様への配当につきましても、期首の計画通り、中間期は1株につき3円を実施し、期末3円、年間合計6円を予定しています。

株主の皆様には、今後のUACJグループの成長にご期待いただくとともに、引き続きご指導、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。