環境マネジメント
UACJグループ 環境基本方針
理念
UACJグループは、緑豊かな地球が、我々に活動の場を提供してくれていることに感謝すると共に、地球環境が全ての生命にとってかけがえのないものであることを認識し、環境の保全と自然の再生・創出に取り組みます。
また、現在および将来の事業活動のサプライチェーン全体について、環境への影響を評価し、その結果に基づいて具体的な目標値を定め、環境負荷の最小化と環境貢献の最大化を図るため、自主的かつ積極的に行動します。
行動指針
- 環境関連の法律、規制、協定などを遵守し、さらに自主基準を制定して水・大気・化学物質などの適正管理を行います。
- アルミニウム素材の力を引き出す技術開発および製品で、環境負荷の最小化と環境貢献の最大化を行います。
- パリ協定の目標達成に貢献するため、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出削減を行い、気候変動対策を推進します。
- アルミニウムをはじめとする原料・副資材の再生利用を促進し、持続可能な循環経済を牽引します。
- 生態系からの恩恵を配慮し、生物多様性・森林・水などの自然の保全と再生・創出に努めます。
- ステークホルダーとの積極的な連携により、自然・地域社会との共生に努めます。
UACJグループ環境管理活動方針
スローガン:緑豊かな青い地球に感謝し、アルミニウムを究めて持続可能な社会形成に貢献しよう。
| 項目 | 指標 | 2025年度目標 | 2030年度目標 | |
|---|---|---|---|---|
| 環境重大事故の撲滅 | 環境重大事故の件数 | 1件以下 | 0件 | |
| 産業廃棄物の削減 | 廃プラスチック排出量原単位 | 2024年度比 1%削減 | 2019年度比 25%削減 | |
| アルミニウムの循環型社会の牽引 | UACJリサイクル率 | 74.1% | 80% | |
| 気候変動への対応 | CO2排出量原単位 | Scope 1・2 | 2019年度比 23%削減 | 2019年度比 30%削減 |
| CO2排出量原単位 | Scope 3 | 2019年度比 17.4%削減 | 2019年度比 30%削減 | |
| 自然の保全と再生・創出 | 取水量原単位 | 2020年度比 22%削減 | 2020年度比 25%削減 | |
環境マネジメント体制
当社は、「サステナビリティ基本方針」のなかで、気候変動対策を含むサステナビリティ活動を推進するための基本的な考え方とアプローチを規定しています。また、「UACJグループ環境基本方針」(2025年3月改正)においても、環境に対する「理念」と「行動指針」(サーキュラーエコノミー・気候変動対策・ネイチャーポジティブを含む)を規定しています。
環境への取り組み体制としては、社長を委員長とする「環境委員会」を設置しています。当委員会の下部組織である「管制機構」「カーボンニュートラル対応ワーキンググループ(WG)」「サーキュラーエコノミーWG」「ネイチャーポジティブWG」「グリーンテクノロジープロジェクト(GTPJ)」「環境全般管理」の6つのWGが連携して取り組みを進めています。WGの検討結果や活動成果は、必要に応じて環境委員会から取締役会へ報告し決議を得ています。
環境マネジメント体制

注: 本図内の略語は、以下を表しています。
- ・ WG:ワーキンググループ
- ・ CFP:カーボン フット プリント(Carbon Footprint of Product)
- ・ GHG:温室効果ガス(Greenhouse Gas)
環境責任者会議
UACJの3製造所(名古屋、福井、深谷)および3製作所(名古屋、小山、鋳鍛)と押出・加工品、箔事業など各グループ会社の環境責任者が参加し、UACJグループの環境目標の達成状況の確認や法改正の内容などの情報交換を実施しています。
環境マネジメントシステム
UACJグループでは、環境マネジメントシステムの運用を各事業場で推進し、現在、ほとんどの事業場でISO14001の認証登録をしています。一部の小規模事業場では、環境省が策定したガイドラインによる「エコアクション21」の認証登録をしています。
ISO14001:2015の認証取得状況(2025年6月30日現在)
| 事業場名 | 認証機関 | 認証番号 | 取得年月 |
|---|---|---|---|
| 名古屋製造所 | 日本検査キューエイ(JICQA) | E440 | 2002.4 |
| 福井製造所 | デット・ノルスケ・ベリタス(DNV) | 00484-2002-AE-KOB-RvA | 2002.4 |
| 深谷製造所 | 日本規格協会 | JSAE545 | 2002.7 |
| UACJ押出加工小山 | エイエスアール(ASR) | E2111 | 2002.9 |
| 名古屋製作所 | 日本検査キューエイ(JICQA) | E440 | 2002.4 |
| UACJ押出加工安城 | 日本検査キューエイ(JICQA) | E440 | 2002.4 |
| UACJ押出加工滋賀 | エイエスアール(ASR) | E2111 | 2002.9 |
| UACJ押出加工群馬 | 日本検査キューエイ(JICQA) | E773 | 2004.1 |
| UACJ製箔(伊勢崎工場・滋賀工場・野木製造所) | 日本検査キューエイ(JICQA) | E2442 | 2017.3 |
| 日金 | 日本検査キューエイ(JICQA) | E2442 | 2018.6 |
| 鋳鍛 | エイエスアール(ASR) | E2111 | 2002.9 |
| UACJ金属加工(恵那工場) | 高圧ガス保安協会 | 04ER-420 | 2004.3 |
| UACJ金属加工(滋賀工場) | 日本品質保証機構 | JQA-EM6018 | 2007.12 |
| UACJ金属加工(郡山工場) | 日本検査キューエイ(JICQA) | E1711 | 2007.2 |
| 事業場名 | 認証機関 | 認証番号 | 取得年月 |
|---|---|---|---|
| UATH(板 タイ) | JQA (JAPAN QUALITY ASSURANCE ORGANIZATION) | JQA-EM7557 | 2019.8 |
| UEXTH(押出 タイ) | UNITED REGISTRAR OF SYSTEMS | 57487/B/0001/UK/En | 2013.8 |
| UEXCZ(押出 チェコ) | Lloyd's Register Group Limited | 10302172 | 2005.11 |
| UFOM(製箔 マレーシア) | AFNOR CERTIFICATION | N°2012/51248.3 | 2021.5 |
| UFFV(鋳鍛 ベトナム) | SGS United Kingdom Ltd | VN14/00100 | 2014.8 |
| UMCM(金属加工 メキシコ) | BSI | EMS 572174 | 2012.12 |
| YJI(金属加工 インドネシア) | BSI | EMS 557832 | 2010.1 |
| UMCTH(金属加工 タイ) | PERRY JOHNSON REGISTRARS,INC. | C2019-03001 | 2019.11 |
注: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。
エコアクション21(2024年6月30日現在)
| 事業場名 | 認証機関 | 認証番号 | 取得年月 |
|---|---|---|---|
| UACJ金属加工(成田工場) | 千葉県環境財団 | 0000341 | 2005.5 |
| UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ工場) | 一般財団法人 持続性推進機構 | 12021 | 2017.10 |
| UACJ金属加工(広島工場) | 一般財団法人 持続性推進機構 | 0012626 | 2018.12 |
| UACJ金属加工(仙台工場) | 一般財団法人 持続性推進機構 | 0012744 | 2019.4 |
注: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。
環境巡視
環境巡視は、環境トラブルの未然防止、リスク低減・解消のための策の立案、具現化の促進、環境法規制遵守の徹底を目的としてグループの国内事業場を対象に行っています。
環境担当役員と安全環境部から構成される巡視チームは各事業場を訪問し、環境管理について事業場からの報告と現地確認により、法規制の遵守状況、改善活動の進捗状況などについて点検しています。解決すべき課題については、安全環境部が指導・支援を行います。この活動により、グループ内の管理レベルの底上げを行っています。
2024年度は、国内6事業場、海外3事業場に対して現地確認を実施しました。
環境に関する法規制の順守状況
2024年度には、環境に関する排水の基準値をわずかに超過する事故が1件発生しました。
株式会社UACJ製箔 滋賀製造所にて2024年9月30日に草津市の定期立ち入りが行われました。その際に採取された下水道(生活)排水のノルマルヘキサン抽出物質量が基準値をわずかに超過いたしました。原因は、節水対策を進めたことにより、排水が減少し、手洗いに用いる洗剤由来の油分が高まったことが主たる要因であることを報告いたしました。再発防止として、洗剤の改善と、排水量の管理、点検の仕組みづくりを実施中です。
環境関連投資額
UACJグループの2024年度の環境関連投資額は約3.2億円でした。DXガス発生装置更新(名古屋製造所)、圧延機クーラント配管更新(福井製造所)、空調機器の更新(各事業場)、PCB含有電気機器の更新(各事業場)、天井照明のLED化(各事業場)などを実施しました。
環境教育
地球環境保全に対する社会的責任を果たすため、全従業員に対して環境教育を行っています。
環境教育は安全環境部および各事業場の環境部門が担当しています。安全環境部では、環境保全に対する意識向上・啓発、UACJグループ環境基本方針の周知を目的とする基礎的な環境教育を実施しています。さらに、各職場が日々の業務の中で環境に配慮した行動を実践できるよう、内部監査員の養成・増員にも力を入れています。
また、環境関係の各種公的資格の取得を推奨し、環境法規制の動向に的確に対応できる人材の育成に努めています。各事業場では一般的な環境教育のほかに、環境に著しい影響をおよぼす可能性のある業務に従事する要員への特別教育を行っています。
環境管理有資格者数(2025年4月30日現在)
(名)
| 資格 | 有資格者数 |
|---|---|
| 公害防止管理者 大気 | 52 |
| 公害防止管理者 水質 | 43 |
| 公害防止管理者 騒音 | 14 |
| 公害防止管理者 振動 | 10 |
| 公害防止管理者 騒音・振動 | 16 |
| 公害防止管理者 ダイオキシン類 | 24 |
| エネルギー管理士 | 53 |
| 環境計量士 | 2 |
| 特別管理産業廃棄物管理責任者 | 56 |
| 毒物劇物取扱責任者 | 12 |
| ISO14001内部監査員 | 237 |
注: 集計範囲:UACJおよび国内グループ会社全社

