ESGハイライト-環境への取り組み

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TOPIC_1

自動車の燃費向上に貢献するアルミパネルの
グローバル生産体制を強化

地球環境問題への意識の高まりを受け、自動車業界では排出ガスの低減や燃費の向上につながる「車体の軽量化」が大きな課題となっています。それにともない脚光を浴びているのが、比重が鉄や銅の約3分の1という軽量素材、アルミニウム。自動車ボディパネル用アルミニウム材の需要は、2015年で約50万トン、さらに2020年には150万トン規模に拡大すると見込まれています。
こうした需要拡大に対応するため、UACJでは2014年12月、欧州の大手アルミニウムメーカーであるコンステリウム社と共同で、アメリカ・ケンタッキー州に自動車ボディパネル用アルミニウム材を製造・販売する合弁会社Constellium-UACJ ABS LLCを設立。2016年6月に操業を開始しました。
また、自動車へのアルミニウム材の採用は、ボディパネルだけでなく構造材・部材においても急速に進んでいます。そこで、2016年3月に同分野における北米のリーディングカンパニーを買収。UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.を設立し、北米での生産体制確立に向けて一歩を踏み出しました。
UACJグループは、ニーズの高まりに迅速に対応し、自動車の環境負荷削減に寄与していきます。

自動車におけるアルミニウムの適用例

Automotiveの写真

TOPIC_2

高い技術力で
新エネルギー供給を支える

石油や石炭などに比べて燃焼時のCO2発生量が2~4割も少ないなど、環境負荷の低いエネルギーとして注目されるLNG(液化天然ガス)。中でも、地下数百メートルの頁岩(けつがん)層から掘り出される「シェールガス」は、発電コストが圧倒的に低く、多大な埋蔵量が期待されることから、今後のエネルギー資源の主力になるともいわれています。
LNGは地中から掘り出された後、マイナス162度という極低温で液状化され、直径40メートル、重量1,000トンの巨大な球形タンク(LNGタンク)を搭載したLNG船によって輸送されますが、このLNGタンクには厚さ150ミリ以上のアルミニウム厚板が使用されています。極低温の厳しい環境下でも高い靱性(じんせい)を保ち、脆性(ぜいせい)破壊を起こさない金属は、アルミニウムをおいてほかにないからです。
UACJは、畳約40畳分の大きさを必要とするLNGタンク向けアルミニウム厚板を製造できる国内唯一のメーカーです。世界有数の大型設備と高度な技術力で、クリーンエネルギーの安全な海上輸送に貢献できることが、私たちUACJの誇りです。

  • ※靭性:壊れにくい性質
  • ※脆性破壊:破壊に要するエネルギーが小さく、変形をともなわずに破断すること
アルミニウム厚板を使用した球形タンクの写真
LNG船

TOPIC_3

輸送機関の燃費向上目指す
国家プロジェクトに参画

自動車をはじめとする輸送機関の燃費向上においては、車体・機体の軽量化が重要な課題となります。UACJでは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が展開する「革新的新構造材料等研究開発」プロジェクトの一員として、軽量化素材として期待されるアルミニウムの新製造技術開発に取り組んでいます。
この国家プロジェクトは、自動車や航空機、鉄道車両などの抜本的な軽量化に向け、アルミニウムのほかチタン、マグネシウムなどの軽量化素材や、その接合技術の開発をめざすものです。UACJは、より安価・高機能のアルミニウム材の製造プロセス開発を担当しています。
従来のアルミニウム製造プロセスにおける効率改善はすでに限界に近づきつつあるとの判断から、取り組んでいるのはイオン液体を利用した新たな精錬法の実用化に向けての研究です。融点の高い元素を含むアルミニウム合金を室温でも製造でき、従来法では加熱に大きなエネルギーを必要とする製造プロセスにおいて、消費電力を大きく減少させる革新的な手法です。この研究を通じて、輸送機関の軽量化を通じた環境負荷の軽減に大きく貢献できると考えています。