リリース・お知らせ 2017年
ろう材不要のろう付技術「MONOBRAZE」を開発
2017年5月18日
株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田満、以下「UACJ」)は、このほど、ろう材が不要なアルミニウムろう付技術である「MONOBRAZE」を開発しました。
素材自体の特性を利用した画期的な接合方法で、各種熱交換器の生産効率を大幅に向上させ、高品質なものづくりに貢献します。
従来、アルミニウムのろう付接合を行う場合、表面にろう材を有するクラッド材や置きろうなどを使用する必要がありました。「MONOBRAZE」では、材料の一部が溶融し、発生した液体をろう材の代わりに接合に用い、単層材のみで接合が可能となります。しみ出す液体の量を適切に制御しているため、接合性と耐変形性の両立が可能です。
各種熱交換器に使用されるフィン材は、接合に必要なろう材量が少なく、接合時に材料にかかる応力が小さいため、「MONOBRAZE」の適用が可能です。
「MONOBRAZE」の特長
- クラッド材や置きろうの材料費を節約できる
- 置きろう設置などの工程が簡略化できる
- 従来のろう付製品と同様の設備が適用できる
- 機械的性質や接合性、耐食性は従来のクラッド材と同等レベルの性能を有する
※ なお、本技術に関する講演発表を、軽金属学会第132回春期大会で、本技術に関する講演発表を行います。
日時 | 2017年5月20日(土) 9:00~10:20 自動車(熱交)セッション |
---|---|
場所 | 名古屋大学 第三会場(ES総合館2F ES024) |
講演番号 | 54 単層材を用いた新ろう付方法 |
「MONOBRAZE」フィンとクラッドフィンとの比較
※ 「MONOBRAZE」はUACJの日本国内における登録商標です。