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地力となった稼ぐ力を活かして
当社の成長ストーリーを
着実に実現していく

代表取締役 社長執行役員
石原 美幸

2023年10月1日、当社は誕生してから節目となる10年を迎えました。
たくさんの新しい仲間をグループに迎えながら、新しい領域に挑戦し、世界有数のアルミニウム総合メーカーとして成長を遂げ、非常にワクワクする、大きな可能性を持った会社となりました。そして、100年後の世界を、軽やかに、豊かにする決意のもと、さらに歩を進めたところです。

この10周年を迎える2023年度の上半期は、残念ながら当社を取り巻く事業環境が想定ほど好転しませんでした。主力となる缶材は在庫調整局面が長期化し、半導体製造装置向け厚板の需要回復も遅延しています。そうしたなかでも、国内事業においては、進めてきた価格改定や燃料などのサーチャージ制の導入が効力を発揮し、自動車生産の停滞解消にともなう自動車ボディパネル材の販売量の増加も相まって収益は改善しました。また、海外事業は、UATH※1とTAA※2の販売数量が減少しましたが、自動車材需要の回復にともないUWH※3の損益が好転し、TAAにおける品種構成の最適化や製造コストの圧縮などの施策の奏効もあって、増益となりました。売上収益が前年同期比662億円減の4,349億円となるなかでも、事業利益※4は前年同期比78億円増の210億円となり、四半期ごとの事業利益の推移を見ても、しっかり水準が上昇し、進めてきた構造改革の効果が、当社の稼ぐ力として地力となっていることを確認できたと考えています。

  • ※1 UACJ (Thailand) Co., Ltd.
  • ※2 Tri-Arrows Aluminum Inc.
  • ※3 UACJ Automotive Whitehall Industries, Inc.
  • ※4 持続的な事業活動の成果。営業利益から、棚卸資産影響、一時的・特殊な重要性のある損益を控除したもの

四半期事業利益推移

なお、今後の見通しとして、事業環境の厳しさは下半期も継続するものと捉えています。しかし、上半期に想定以上の事業利益を獲得できたことから、通期の事業利益を当初の360億円から380億円に上方修正します。
また、事業環境の厳しさは2023年度が底となり、今後は缶材や半導体製造装置向け厚板の需要も回復してくると見ています。そして、中長期的には環境ポジティブなアルミニウム企業として、当社に高い期待をいただいています。今後は、資本コストを意識した資本効率経営を強化していくことはもちろんのこと、当社の成長ストーリーをもっと株主の皆様にお伝えするなど、積極的な対話を通じて、企業価値向上を図っていきたいと考えています。また、足元の稼ぐ力の向上をもって、そのストーリーの実現の蓋然性は高まっていると考えています。こうしたことから、1株当たり配当金を90円に増配します。
引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

1株当たり配当金