化学物質管理・汚染防止

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基本的な考え方

UACJグループは、自然環境への影響はもとより、製品の製造時の従業員の安全、製品の使用時のお客様の安全に配慮し、化学物質の適正管理と排出抑制に努めるとともに、環境や健康への影響が少ないものへの切り替えを進めています。また、排出抑制にあたっては、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、各自治体の条例、協定などで定められた基準値よりも厳しい自主管理値を設定し、その遵守に努めています。

2024年度の実績

UACJの各製造所・各製作所における管理状況(2024年度)

○印:測定データが基準値以内

  測定項目 名古屋製造所
(名古屋製作所含む)
福井
製造所
深谷
製造所
小山
製作所
鋳鍛
製作所
大気データ NOx、SOx、
ばいじん
水質データ pH、BOD
n-H(鉱物油)、SS

PRTR対象物質管理

UACJグループでは、化学物質排出把握管理促進法に基づくPRTR制度※1に従い対象物質の取扱量・排出量・移動量を把握し届出を行うとともに、その削減に努めています。
2024年度は、2023年度に比べて生産量が増加したことに伴い、取扱量は43t(1.4%)増加しましたが、グループ全体の排出量と移動量は全対象物質合計​でそれぞれ、26t(7%)、17t(12%)減少しました。​

  • ※1 PRTR制度:人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質が、事業場から環境(大気、水、土壌)へ排出される量および廃棄物に含まれて事業場外へ移動する量を、事業者が自ら把握し国に届け出をし、国は届出データや推計に基づき、排出量・移動量を集計・公表する制度

PRTR対象物質取扱量の推移

(製品中の合金元素であるマンガン、クロム、ニッケル、鉛を含む)

PRTR対象物質取扱量の推移のグラフ

PRTR対象物質排出量・移動量の推移

 

PRTR対象物質排出量・移動量の推移のグラフ

  • 注1: UACJ(名古屋製造所、福井製造所、深谷製造所、名古屋製作所、小山製作所、鋳鍛製作所)、UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ)、UACJ押出加工安城、UACJ押出加工群馬、UACJ押出加工滋賀、UACJ製箔(伊勢崎、滋賀、野木)
  • 注2: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。

PRTR対象物質 取扱量・排出量・移動量(2024年度)

管理番号 物質名 使用量(㎏) 排出量(㎏) 移動量(kg)
412 マンガン及びその化合物 1,728,143 0 15,399
300 トルエン 518,639 30,290 44,058
80 キシレン 179,606 18,019 1,325
87 クロム及び三価クロム化合物 174,879 15 26,644
594 エチレングリコールモノブチルエーテル※2 139,545 4,860 1,063
691 トリメチルベンゼン※2 128,203 80,400 1,124
273 1-ドデカノール 112,977 65,470 23,311
53 エチルベンゼン 77,033 2,077 734
627 ジエチレングリコールモノブチルエーテル※2 60,395 1,891 397
737 メチルイソブチルケトン※2 15,607 333 55
308 ニッケル 15,527 0 0
88 六価クロム化合物 14,844 0 31
374 ふっ化水素及びその水溶性塩 13,584 1,214 10,905
302 ナフタレン 8,063 202 41
407 ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル 4,821 4,733 40
207 2,6-ジ-ターシャリ-ブチル-4-クレゾール 4,694 1,714 2,914
321 バナジウム化合物 3,159 0 0
392 ヘキサン 3,157 599 1,165
1 亜鉛の水溶性化合物 2,565 0 0
394 ベリリウム及び化合物 1,262 0 0
595 エチレンジアミン四酢酸並びにそのカリウム塩及びナトリウム塩※2 1,149 1,132 6
57 エチレングリコールモノエチルエーテル​ 1,140 35 8
697 鉛及びその化合物※2 1,046 0 0
  合計 3,210,039 212,945 129,220
  • 注1: UACJ(名古屋製造所、福井製造所、深谷製造所、名古屋製作所、小山製作所、鋳鍛)、UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ)、UACJ押出加工安城、UACJ押出加工群馬、UACJ押出加工滋賀、UACJ製箔(伊勢崎、滋賀、野木)
  • 注2: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。
  • ※2 PRTR法の改正における変更があった物質

VOC排出量の削減

UACJグループでは、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼンなどを削減対象物質として設定し、VOC(揮発性有機化合物)の大気への排出量の削減を進めています。
2023年度は、前年度に更新したUACJアルミセンター宇都宮カラーアルミ工場の脱臭装置等の排ガス処理装置により、大気への排出量は低位を維持しています。さらに、シンナーの代替品への変更を推進しています。

大気汚染防止

UACJグループでは、工場設備の維持管理と重油からLNGへの燃料転換により、大気汚染物質の排出量削減に努めています。現在、これまでの取り組みの成果によってSOx、NOx排出量は低位を維持しています。

NOx排出量推移

NOx排出量推移のグラフ

SOx排出量推移

SOx排出量推移のグラフ

  • 注1: 集計範囲:UACJ(名古屋製造所、福井製造所、深谷製造所、小山製作所)
  • 注2: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。

PCB管理

UACJグループは、PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に則り、事業場ごとに、調査を実施し、更新計画を立て、対象電気品の置き換え及び取り外しを進めております。取り外し品については、適切な保管・管理、処分を行っています。
高濃度PCBについては、延長された処分期限2026年3月に向けて、新たに製造メーカ等からの情報を含め、各事業場にて最終確認を行い、期限内の処分完了に対応していってます。
低濃度PCBについても、処分機縁の2027年3月に向けて、調査、分析、保管、処分を計画的に行っております。

アスベスト問題への対応

UACJグループは、製品や工場建屋、設備・備品へのアスベストの使用実績や使用状況を調査し、対策を実施しています。製品については、アスベストの使用やアスベストを含む製品の販売実績はありません。
建屋については、ごく一部使用されていた飛散する危険性が高い吹き付けアスベストについて、2024年度にすべての除去が完了することができました。
アスベスト飛散の危険性の少ない設備・備品についても定期点検などのタイミングでアスベスト非含有品に交換しています。

ダイオキシン類対策

UACJグループは、ダイオキシン類対策特別措置法のダイオキシン類排出特定施設に該当するアルミニウム溶解炉について、排ガス中のダイオキシン類濃度が規制値以下となるよう管理に努めています。
具体的には、アルミニウム溶解炉の燃焼空気量を最適に保ち、かつ投入する材料の管理を徹底してダイオキシンの発生を防止しています。
また、アルミニウム溶解炉のダイオキシン類の測定を法律に基づき年1回実施するとともに、結果を行政に報告しています。2024年度のダイオキシン類測定結果は、大気特定施設24施設と水質特定施設2施設においてすべて法定規制値を下回っていました。

水質汚染防止

2012年6月に公布された水質汚濁防止法の一部改正により有害物質の貯蔵施設と配管などについて届出を行うとともに、構造などについて設定された基準を遵守することが義務付けられました。
UACJグループでは、猶予期限である2015年5月31日までにすべての事業場で必要な対応を完了しています。

土壌・地下水汚染防止

特定有害物質の使用履歴があるUACJ小山製作所とUACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ工場)では、過去に発生した土壌・地下水汚染への対策として汚染地下水の浄化を継続的に行い、その効果を定期的に確認しています。汚染濃度は減少しつつあります。
その他の事業場においては、汚染事故発生時はもちろん、建物の建て替えや大規模改修時など、必要に応じて地下水や土壌の汚染調査を実施しています。

土壌・地下水汚染に関する対策

事業場名 時期 汚染物質 浄化対策
UACJ小山製作所 1999年度から テトラクロロエチレン 土壌入れ替え、揚水浄化
UACJアルミセンター(宇都宮カラーアルミ工場) 2004年度から 六価クロム、フッ素 土壌入れ替え、揚水浄化

注: 上記会社名は2025年9月30日時点の会社/事業場名で記載しています。

製品含有化学物質の管理に関する情報は、「製品における環境配慮」をご参照ください。

製品における環境配慮