リリース・お知らせ 2022年
世界初の100%リサイクル缶を、サントリー・東洋製罐グループホールディングスと共同で製造
—サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」にリサイクルアルミ材の使用で、CO2排出量を約60%削減—
2022年8月31日
株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:石原美幸、以下「当社」)は、サントリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:鳥井信宏、以下「サントリー」)、東洋製罐グループホールディングス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大塚一男、以下「東洋製罐グループ」)と共同で、リサイクルアルミ材を100%注1使用し、CO2排出量を約60%削減注2したアルミ缶を、世界で初めて注3、製造しました。本缶は、9月6日から数量限定で販売開始されるサントリー「ザ・プレミアム・モルツ CO2削減缶」「同〈香る〉エール CO2削減缶」に採用されます。
ザ・プレミアム・モルツ CO2削減缶
ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール CO2削減缶
本リサイクル缶のアルミ材は、UBC(使用済み缶)や製造工程で発生した缶材の端材を使用し、新地金を使用せず、100%缶材由来の再生原料を使用しています。アルミ缶のリサイクル率(再生利用率)は現在約97%(2021年度、アルミ缶リサイクル協会調べ)で、そのうち国内再生利用量の約67%(2021年度、同協会調べ)が再びアルミ缶の原料になっています。アルミ飲料缶は、蓋と胴体で使用する合金が異なるため、全てを再生地金で作ることは難しいとされています。今回、将来的な環境負荷低減も見据え、選別や分離、アルミ板製造工程などに特別な管理を行うことで、缶蓋、缶胴ともに100%リサイクル材の使用を実現しました。
アルミ缶水平リサイクルの図
アルミニウムは、リサイクルすることで、ボーキサイトの採掘から始まる新地金の製錬と比較して、CO2排出量を約97%削減することができます。今回のリサイクル缶では、通常よりもリサイクルされた原料の使用割合を上げることで、アルミ原材料の製造から東洋製罐グループの缶製造工程におけるCO2排出量を、約60%注2削減することができました。
当社は、アルミニウムの水平リサイクルでの循環をさらに促進すべく、当社環境配慮製品ブランド「UACJ SMART」の展開などを通して、飲料分野含むサプライチェーン全体と協力して取り組んでまいります。そして今後も、アルミニウムのサーキュラーエコノミーの心臓となることを目指し、軽やかな世界の実現に貢献してまいります。
- 注1 使用済みアルミ缶や、アルミ缶製造過程で発生したスクラップ等を配合した100%缶材由来の再生原料
- 注2 アルミ原材料の製造*1から缶の製造工程*2におけるCO2削減量について、通常のアルミ缶350ml・東洋製罐グループが製缶)と比較調査を実施し、CO2排出量60%削減を確認
- *1 日本アルミニウム協会の公開LCI(ライフサイクルインベントリ)データに基づき算定
- *2 東洋製罐グループの2019年度生産時における活動量実績および地球温暖化対策推進法CO2排出係数をもとに算定
- 注3 缶材由来のリサイクルアルミのみを使用し、商用化されたSOT(ステイオンタブ)缶として(2022年7月東洋製罐グループ、UACJ調べ)
商品概要
商品名、アルコール度数 | 「ザ・プレミアム・モルツ CO2削減缶」5.5% 「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール CO2削減缶」6% |
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発売期日 | 2022年9月6日(火) |
発売地域 | 全国(数量限定) |
品目 | ビール |
容量 | 350ml |
製品Webサイト | https://www.suntory.co.jp/beer/thepremiummalts/recycle/ |
サントリー会社概要
所在地 | 東京都港区台場2-3-3 |
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代表者 | 代表取締役社長 鳥井信宏 |
事業内容 | 国内・海外のビール事業 ・スピリッツ事業 ・ワイン事業 、及び、ビール類・スピリッツ・ワインなど酒類の国内販売 |
東洋製罐グループ会社概要
所在地 | 東京都品川区東五反田二丁目18番1号 |
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代表者 | 代表取締役社長 大塚一男 |
事業内容 | グループ会社の経営管理等 |
UACJについて
株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開する日本発の総合アルミニウムメーカーです。グループ企業理念では、「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」を掲げています。
当社は、2013年に古河スカイ株式会社と住友軽金属工業株式会社が経営統合し、発足しました。グループ内に板、自動車部品、押出、箔、鋳鍛、金属加工の6つの事業を持ち、飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い産業分野にアルミニウム素材を供給しています。
アルミニウム板事業では、北米・タイ・日本の3極グローバル体制を構築しており、自動車部品事業では、北米・中国・日本で合金開発から設計までの一貫生産体制を活かしたビジネス展開を行っています。2022年3月期の売上高は7,829億円、グループ従業員は約9,600人です。