リリース・お知らせ 2023年
UACJ製箔、LiB集電体用箔設備を拡充
—生産能力を約1.5倍に増強、競争力強化へ—
2023年9月11日
株式会社UACJの連結子会社である株式会社UACJ製箔(本社:東京都千代田区、取締役社長:今泉明人、以下、「UACJ製箔」)はこのほど、リチウムイオン電池(以下、「LiB」)集電体用箔の増産設備投資を決定しましたのでお知らせします。
アルミ箔市場は近年、脱炭素社会の実現に向けて電気自動車への移行が加速度的に拡大していることを背景に、LiB集電体用箔の需要が世界規模で急増しています。UACJ製箔が営むアルミ箔事業は、当社グループが長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」で掲げる貢献領域に合致する有望な分野であり、今後急速な拡大が見込まれるLiB集電体用箔需要に対応する生産能力の拡充および競争力強化に向けた事業基盤の強化が必要な状況にあります。
こうした中、LiB集電体用箔の生産においては政府も補助金を交付して官民一体となり推進している領域であり、国内重要顧客である自動車メーカーの近い将来の需要増加にタイムリーに対応するために、このたび本投資の決定に至りました。今後順次設備を導入し、2027年度には現在のLiB集電体用箔の国内生産能力を約1.5倍に増強し、箔事業の成長と収益の拡大、またCO2削減という地球環境課題に取り組んでまいります。
さらに、本投資による増産計画は、現在東洋アルミニウム株式会社と統合準備を進めている経営統合会社並びに当社グループ全体の価値向上にも寄与するものと考えています。
当社グループは今後も、お客様のニーズに迅速に応えるとともに、アルミ製品の供給を通じて環境負荷を低減し、「アルミでかなえる軽やかな世界」の実現に向けて貢献してまいります。
UACJについて
株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開する日本発の総合アルミニウムメーカーです。グループ企業理念では、「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」を掲げています。
当社は、2013年に古河スカイ株式会社と住友軽金属工業株式会社が経営統合し、発足しました。グループ内に板、自動車部品、押出、箔、鋳鍛、金属加工の6つの事業を持ち、飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い産業分野にアルミニウム素材を供給しています。
アルミニウム板事業では、北米・タイ・日本の3極グローバル体制を構築しており、自動車部品事業では、北米・中国・日本で合金開発から設計までの一貫生産体制を活かしたビジネス展開を行っています。2023年3月期の連結売上高は9,629億円、グループ従業員は約9,500人です。