リリース・お知らせ 2024年

2024年「年頭の辞」

2024年1月5日

株式会社UACJ社長の石原美幸による当社グループ従業員に向けた「2024年年頭の辞」を以下の通りお知らせいたします。

ご安全に。
明けましておめでとうございます。

新年のスタートにあたり、ご挨拶申し上げます。
まずは、元日に発生した能登半島地震でお亡くなりになった方に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
また、年末年始に工事やその立ち上げ、稼働などのために休日出勤された皆さん大変ご苦労さまでした。海外で新年を迎えられた従業員とそのご家族の皆さんにも改めて感謝申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、国内景気は緩やかな回復基調に転じました。一方で、地政学リスクの高まりにより国際情勢は不安定さを増したほか、北米における金融引締めなどによる円安ドル高の進行、国内の物価上昇継続等、当社を取り巻く経営環境は、先行きが不透明な一年でした。

こうした中で、当社グループが2023年に取り組んできた主な活動を振り返ります。

まず、安全・コンプライアンスについては、UACJウェイ^※1の基盤の企業活動として最優先に取り組んできました。コンプライアンスでは、内部通報事案への対応強化を図るべく、コンプライアンス委員会などを通じて、役員や従業員の意識を高めるための活動に取り組みました。

また、当社業績に与える市況変動の影響を軽減するため、エネルギーサーチャージ制や添加金属のフォーミュラ制を導入したほか、サプライチェーンにおけるリスク対応のため、購入物品の代替の検討や在庫確保などの継続した取り組みを実施してきました。これらの取り組みは、安定した収益構造の確立に大きく寄与しました。

長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」の実現に向けては、さらなるグループのシナジー効果を発揮し、「素材+α」の付加価値創出を加速させることを目指し、マーケティング・技術本部の新設や、押出・加工品事業および鋳鍛事業の事業本部化といった組織変革を進めました。また、新規領域の探索強化の一環として、アルミ素材・製品の新ブランド「ALmitas+（アルミタス）」の展開を開始しました。さらに、「軽やかな世界の実現」を目指し、サステナビリティ推進本部の新設、マテリアリティの見直し、パートナーとの協業を含めたリサイクル推進など、精力的に取り組みました。

こうした昨年の活動を継続しつつ、今年取り組んでいきたい目標について述べます。2024年は、第4次中期経営計画がスタートする年です。第3次中期経営計画（2021年度～2023年度）で築き上げた実績をもとに、「UACJ VISION 2030」へつながる成長を目指し、次の3点について重点的に取り組んでいきます。

収益の最大化と利益率の向上
「UACJ VISION 2030」における4本の柱として、「成長市場・成長分野」、「素材＋α」、「新規領域」、「環境負荷軽減」を掲げています。社会やお客さまに、より広く、より高い価値を提供し、収益の最大化と利益率の向上を目指します。
筋肉質でしなやかな体質の強化
2022年度に完遂した構造改革の精神を継承し、短期および長期的な環境変化に対応できるよう、筋肉質な企業体質をさらに目指していきます。
新たな価値の創出と安定した事業運営を支える基盤の強化
「人材」「技術」「知的財産」の強化によって組織全体の機能や能力を高め、新たな価値の創出や競争優位性の獲得を図るとともに、安定した事業運営を目指していきます。

この3点に加えて、安全とコンプライアンスについては、UACJウェイに定めた当社グループの企業活動の基盤として、引き続き最優先事項として徹底していきます。

当社グループは、昨年の10月に、発足10周年を迎えました。世界中の従業員の皆さんと一緒に、その瞬間を迎えられたことは、大変に喜ばしいことでした。アルミニウムという環境優位性の高い素材を社会に提供する会社として、もっとアルミニウムを知ってもらい、使ってもらい、そして循環させていくことが私たちの使命です。今後も、先人から受け継いできた誇りや価値観を忘れることなく、「アルミでかなえる、軽やかな世界」の実現に貢献できるよう「全員野球^※2」の精神で取り組んでいきましょう。

UACJグループ、および関係する各社の皆さんと、そのご家族の方々のご健勝を心より祈念して、私の新年の挨拶とさせていただきます。

ご安全に。

※1 UACJウェイ：UACJグループ理念の実現」に向けて、従業員一人ひとりの“道しるべ（羅針盤）”となる行動指針。「安全とコンプライアンス」を行動原則とし、「相互の理解と尊重」「誠実さと未来志向」「好奇心と挑戦心」の3つの価値観に沿って行動することを表現している。
※2 全員野球：一つの目標に向かい、全員が各立場で役割を果たしていくことを言い表している。