リリース・お知らせ 2004年(旧 古河スカイ)

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当社開発の高温成形用5000系アルミニウム合金板の新型レジェンドへの採用について

2004年10月7日

当社と新日本製鐵株式會社は、本田技研工業株式会社と共同で、新高温ブロー成形用の5000系アルミニウム(Al-Mg系)合金板を新たに開発、実用化を進めてきました。その結果、このほど発表になった新型レジェンドのトランクリッド・フレームに開発材の採用が決定しました。

自動車部品は、車体の軽量化ニーズにより、エンジン・フードを代表例としてアルミニウム化が進んでいます。しかし、自動車パネル部品をアルミニウム合金板で製造する場合、その常温でのプレス成形性の限界により、適用部位、デザインに制約があります。今回、本田技研工業は、アルミニウム合金板の成形限界拡大の方策として、量産車製造に適用可能な生産性で、材料を高温に加熱して延性を高め、空気圧で成形する方法を開発しました。

開発成形法に使用されるアルミニウム合金板には、高温での成形後に、金属組織が健全であり、高い強度が維持されることと共に、廉価であることが求められます。

古河スカイは、超塑性アルミニウム合金板“アルノービ”の開発経験から、アルミニウム合金板の高温での成形に関して豊富な知見を有しております。新日本製鐵、古河スカイ、本田技研工業は、この知見を基に、標準的な規格合金内で化学成分を最適化するなどをして、前述の要件を満足するように、新たな高温ブロー成形用の5000系アルミニウム合金板を開発し、このほどの採用に至りました。

本開発材および本田技研工業開発の成形方法は、これまで通常のアルミニウム成形法では製造困難であった部品のアルミニウム化の道を開いたもので、今後ますます高まる自動車車体の軽量化に貢献できる技術として、適用の拡大が期待されます。