リリース・お知らせ 2004年(旧 古河スカイ)

  • ツイートする
  • facebookでシェアする
音声で読み上げる

当社開発の熱間成形用5000系アルミニウム合金パイプの新型レジェンドへの採用について

2004年10月7日

当社と新日本製鐵株式會社は、本田技研工業株式会社と共同で、自動車サブフレーム用5000系アルミニウム(Al-Mg系)合金パイプを新たに開発、実用化を進めてきました。その結果、このほど発表になった新型レジェンドのフロントおよびリア・サブフレームのメンバー部品用材料に開発材の採用が決定しました。

自動車の分野では、車体の軽量化ニーズにより、エンジン・フードなどのクロジャー・パネルのアルミニウム化とともに、サブフレームに代表される構造部材のアルミニウム化も進んでいます。サブフレームのアルミニウム化においては、アルミニウム合金パイプを素材として、常温でハイドロフォーム成形し、メンバー部品として採用された例がありますが、この方法では成形性に限界があり、サブフレームとして効率的な構造を設計することができません。今回、本田技研工業は、アルミニウム合金パイプの成形限界を飛躍的に拡大する方法として、材料を高温に加熱して延性を高め、空気圧で成形する熱間成形法を開発しました。

開発成形法に使用されるアルミニウム合金パイプには、成形のための高い寸法精度と共に熱間成形後に金属組織が健全であり、高い強度が維持されることが求められます。

古河スカイは、アルミニウム合金展伸材の高温での成形に関して豊富な知見を有しております。新日本製鐵、古河スカイ、本田技研工業は、この知見を基に、要求特性を満足するように合金成分を最適化すると共に、熱間成形に必要な寸法精度を保持し、端面加工を効率的に施した、新たな熱間成形用の5000系アルミニウム合金パイプを開発し、このほどの採用に至りました。

本開発材および本田技研工業開発のアルミニウム合金パイプの新熱間成形法は、これまでの成形法では製造困難な複雑形状の成形を可能したもので、今後ますます高まる自動車車体の軽量化に貢献できる技術として、適用の拡大が期待されます。