リリース・お知らせ 2024年

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「ALmitas+」のハニカムパネルが漆芸パネルに活用
—伝統工芸×アルミニウム、軽さ・耐久性・クオリティが認められ、インテリアや家具に展開へ—

2024年5月27日

株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中信二)は、連結子会社の株式会社UACJ金属加工(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:喜田靖)の郡山工場で製造するハニカムパネルが、伝統工芸である漆芸パネルへの活用が認められましたので、お知らせいたします。本件はアルミニウムの素材・製品ブランド「ALmitas+(読み:アルミタス)」のブランド展開の一環であり、アルミニウムの特性である「軽さ・耐久性・クオリティ」が認められたものです。今後インテリアや家具をはじめ、さまざまなアイテムへの展開が期待できます。

本漆芸パネルは、漆芸品の企画・制作・販売などを手掛ける株式会社アプラス(本社:石川県加賀市、代表取締役社長:坂本博胤)と、日本の伝統工芸製品や素材を海外に普及・展開するMonko合同会社(本社:東京都世田谷区、代表社員:田村健)と共同で開発したアートパネルです。アルミ箔をハチの巣状にし、アルミ板で挟んだ構造の「ハニカムパネル」に、石川県の伝統工芸である塗装・蒔絵の技術を施したもので、今後インテリアや家具、扉、お盆、食器などへの展開が期待できます。当社ハニカムパネルが伝統工芸品に使用されるのは、今回で初めてのこととなります。


左:塗装前のアルミハニカムパネル
右:塗装後の漆芸パネル


漆芸パネルの今後の展開イメージ

漆芸パネルは、伝統的な漆塗り技術を生かし、職人が1枚ずつ塗装、鏡面仕上げ、西陣織に使用される金糸の糸入れを行い、作られます。その際、塗装後に乾燥させる工程を何度か繰り返す必要があるため、製作には多くの時間と労力がかかります。従来のパネルには、土台に木材が使用されており、乾燥時に板が反ることを防ぐため、反対面も同様に塗装する必要がありました。アルミハニカムパネルを使用することで、片面のみの塗装で済むようになり、職人の手間を削減することが可能になりました。さらに、アルミニウムは軽いうえ、湿度に強く、耐久性がよいという利点もあります。

当社は、アルミニウムという素材自体の価値を世の中に広く訴求することを目的に、UACJグループのアルミ素材・製品の新ブランド「ALmitas+」を2023年9月から展開しています。長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」の目指す姿の一つとして、「素材+αで、バリューチェーンおよびサプライチェーンを通じた社会的・経済的な価値の向上に貢献する」を掲げており、国内をリードするアルミニウム総合メーカーとして、アルミニウムの価値向上をリードすべく、本ブランドの展開を始めました。

今後も「素材+α」の付加価値を拡げていくとともにさまざまな分野にアルミ素材を提供し「ALmitas+」ブランドを浸透させ、人びとの暮らしや産業を支えてまいります。

※ 今回の金糸を入れた漆芸パネルは、ポリウレタン塗料やUV塗料を使って仕上げています

ご参考

アルミ素材・製品の新ブランド「ALmitas+」を展開~アルミ素材・製品の特長や強みを伝え、アルミニウムの存在感をアピール~(2023年9月28日)

ハニカムパネルについて

ハニカムパネルは、アルミ箔をハチの巣状にした「ハニカムコア」をアルミ板で挟んだ構造のパネル。航空機の軽量化を目的に1940年頃にイギリスで研究開発されアメリカで工業生産されたもので、日本では、1980年からUACJの前身である住友軽金属工業株式会社が研究開発し実用化しました。

軽くて強く、高い平坦度を実現していることから、建材や工業製品をはじめとするさまざまな分野で利用されています。

ハニカムパネルの構造図

「ALmitas+」について

「ALmitas+」は、UACJグループの取り扱うアルミ素材・製品のブランドです。UACJグループが長年培ってきた技術をもとに、さまざまなパートナーと共創し、広がり続けるアルミニウムの可能性と魅力を伝えていくものです。今後、既存用途に加えて、アルミ素材に新たな機能を加えた製品を中心に、新用途への展開を進め、適用分野を拡大させています。

「ALmitas+」Webサイト新しいウィンドウが開きます

ネーミング由来

“アルミ”、“足す”
面白さやワクワク感をアルミ素材・製品に付加するというブランドイメージを表しています。

UACJについて

株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開するアルミニウム総合メーカーです。「アルミでかなえる、軽やかな世界」をスローガンに掲げ、素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。

UACJは、2013年に古河スカイ株式会社と住友軽金属工業株式会社が経営統合し発足した会社で、アルミ圧延を開始してから125年以上の歴史を持ちます。グループ内に板、自動車部品、押出・加工品、鋳鍛、箔の5つの事業を持ち、飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い分野にアルミ素材を供給し、人びとの暮らしや産業を支えています。

2024年3月期の連結売上高は8,928億円、グループ従業員は約10,500人です。