お客様との関わり
UACJグループは、お客様の満足と信頼を得る製品およびサービスの提供に努め、広く社会に貢献します。
品質管理の基本方針・体制
品質基本方針
理念
UACJグループは、品質重視の「誠実なものづくり」を通じて、お客様の満足と信頼を得る製品及びサービスの提供に努め、持続可能で豊かな社会の実現に貢献します。
行動方針
- 技術開発、品質向上、現場力向上を推進します。
- 適用される要求事項を満たします。
- 品質マネジメントシステムの継続的な改善を行います。
- 品質目標の設定、結果の見直しを行い、必要に応じた経営資源を配備します。
- グループ員は品質方針を理解して行動するとともに、全員参加の品質向上活動を行います。
品質管理体制
UACJグループでは、グループ全社を統括する品質管理推進の最高機関として社長を委員長、品質担当役員を副委員長とする品質委員会を設置し、品質状況、品質に関する重大事故、そのほか重要品質案件の報告と審議を行っています。
また、グループを板・押出・箔・鋳鍛・加工品・自動車部品のセグメントに分け、セグメントごとに品質管理組織を設置し、品質管理部と各組織の責任者が連携をとりながら品質管理活動を推進する体制を整えています。
UACJグループ年度品質管理方針の策定
2022年度は、「「VISION 20230」の実現に向けて 、事業の土台となる品質基盤を強化しよう」をスローガンに品質目標および重要課題を明確にし、品質向上のための施策を展開しました。
2023年度は、「「VISION 2030」の実現に向けて、より強固な品質基盤を構築しよう」という方針のもと、品質目標、課題の達成に向けた取り組みを継続的に進めています。
2022年度の実績
2022年度品質目標に対する取組結果は、以下の通りです。
「重大品質不具合:グループ全体で昨年度実績の20%減(各事業所の件数はゼロを目指す)」については、2021年度より、2件の増加となりました。個々の案件に対して、原因の特定·対策を確実に行うとともに、グループ内で情報共有をし、類似不具合の発生防止に努めています。
一方、「クレーム件数:昨年度実績10%以上の件数削減」については、各セグメントでの継続的な品質改善活動の結果、当社グループ全体のクレーム件巣は、前年度比で24%減少し、目標を達成しました。
2023年度は「「VISION 2030」の実現に向けて、より強固な品質基盤を構築しよう」をスローガンに、品質目標を設定するとともに、基盤強化のための課題をより具体化し、継続的に品質向上活動を展開してきます。
2022年度品質目標
- 重大品質不具合:グループ全体で昨年度実績の20%削減(各事業所の件数はゼロを目指す)
- クレーム件数:昨年度実績10%以上の件数削減
重要課題
- 顧客ニーズおよび期待への対応による顧客満足度の向上
- DR(デザインレビュー)、変更管理、初期流動管理の確実実施による不具合の未然防止と真因の追求による再発防止
- 受注・開発・製造・検査における品質管理・保証に必要な力量の維持・向上とコンプライアンスの実践
- 公的規格・顧客との取交し内容の確認と遵守の確実化
- 試験・検査・成績表発行に関する信頼性の向上
- システム化・自動化の第二期計画推進
- 非自動化試験の信頼性向上
2023年度品質目標
- 重大品質事故(*1):ゼロ継続
- クレーム件数:昨年度実績10%以上の件数削減(*1)重大品質不具合から、定義を見直し、今年度より新たに目標として設定
重要課題
- 顧客満足度向上 ·顧客ニーズ及び期待への対応 ·有責クレーム削減 ·顧客満足度調査と改善活動 ● 不具合の未然防止と再発防止 ·DR、変更管理、初期流動管理の確実実施 ·真因追求の確実実施 ● 品質管理·保証体制の継続的改善 ·必要な標準類の整備と見直し ·システム化推進による業務品質の向上 ·品質管理·保証に必要な力量の維持·向上 ·品質コンプライアンスの実践 ·外部交流等の情報収集による仕組み改善 ·新領域の品証体制構築 ● 公的規格·顧客取交し事項への確実な対応 ·公的規格、取交し仕様書、指示の整合確認 ·仕様の確実な取交し ·取交し仕様の製造指示への確実な反映 (納入仕様書システム化等) ● 試験·検査·成績表発行に関する信頼性向上 ·システム化、自動化の第二期計画の完遂 ·非自動化試験データ取扱いの不正· 間違い防止
- DR(デザインレビュー)、変更管理、初期流動管理の確実実施による不具合の未然防止と真因の追求による再発防止
- 受注・開発・製造・検査における品質管理・保証に必要な力量の維持・向上とコンプライアンスの実践
- 公的規格・顧客との取交し内容の確認と遵守の確実化
- 試験・検査・成績表発行に関する信頼性の向上
- システム化・自動化の第二期計画推進
- 非自動化試験の信頼性向上
国際認証に基づく品質管理
UACJグループでは、UACJおよび当社グループ各社で取得している品質マネジメントシステムの国際認証にしたがい、品質管理を実践しています。認証を取得していない一部のグループ会社については、品質管理部が国際認証の要求事項に沿った管理ができるよう支援しています。
「品質保証に関するガイドライン(UACJ版)」による品質保証体制の強化
ものづくり企業による品質データ偽装や無資格者検査などの問題を受け、日本アルミニウム協会は業界独自の対策として2018年3月に「品質保証に関するガイドライン」を策定しました。
UACJグループでは、このガイドライン策定の主旨に則り、協会のガイドラインをベースとして当社グループ独自の品質管理体制などの事情を反映させた「UACJ版:品質保証に関するガイドライン」を2018年8月に作成しました。
UACJ版では、出荷試験検査データのシステム化や自動取込みの具体的なスケジュール指針といった点を盛り込み、品質保証体制を一層強化しました。現在は、各拠点間の相互監査により、体制強化の実施状況を確認するとともに改善を継続しています。
また、2021年度は試験・検査データの信頼性に関し、外部専門家による確認も実施しました。
製品安全確保に向けた取り組み
アルミニウムは、高い強度と軽さに加え、加工性、耐食性、リサイクル性などに優れる素材であることから、さまざまな工業製品の部材、包装材など生活のあらゆる場面で使われています。特に自動車や航空機産業、あるいは食品包装など人の生命にかかわる場面でも使用される機会が多いことから、製品における消費者の安全性を特に重要視しています。
UACJグループでは、設計段階のデザインレビューにおいて、製品安全に関するチェックポイントを設けて確認を実施したうえ、製造段階においてお客様と交わす「仕様書」にある製品安全関連項目(化学成分や強度)の徹底的なチェックを行っています。
また、製品情報表示が正しくなされているかについても、試験成績書(ミルシート)で確認を行っています。
製品不具合に関する情報提供
UACJグループでは、製品の品質や安全性に重大な不具合が生じた際に備えて「重大事故処理規程」が定められており、不具合や法令違反などが発生した場合には、この規程に従って特別事故調査委員会を設置し、情報を精査したうえでお客様や消費者に向けた情報提供を行うこととしています。ただし、これまでこの規定が実際に発動されたことはありません。
安全性評価を行っている製品の割合
お客様と交わした仕様書に合致していると確認している製品の割合は100%です。また、法令に基づいた出荷試験を行っている製品の割合も100%です。
製品安全に関する法令遵守状況
2021年度、製品の品質・安全性および製品情報表示に関する法令や自主規制などに対する違反事例はありませんでした。
顧客満足度向上への取り組み
日頃の営業活動を通じてお客様から直接ご意見やご要望をお聴きするのはもちろんのこと、お客様からいただいた情報を活かし、改善活動や新製品開発へつなげることにも積極的に取り組んでいます。常にお客様との“対話”を大切にして顧客満足度向上に勤めています。
「お問い合わせコーナー」での応対
アルミニウム材料の注文、使用に関する技術的な相談、資料請求などお客様からのお問い合わせに対しては、UACJグループのウェブサイト上に「お問い合わせコーナー」を設けて迅速かつ的確に対応しています。
今後もお客様との交流をいっそう深めて新たな製品開発などにつなげていきます。
新製品・技術に関する情報発信
技術・研究論文誌の発行
UACJは、グループの研究成果や新製品・新技術を紹介する技術・研究論文誌「UACJ Technical Reports」を発行しています。
「UACJ Technical Reports」は、アルミニウムやアルミニウム合金に関する技術情報を多くの皆様にお届けし、お役立ていただくために、ウェブサイト上で公開しています。
今後も、本誌の発行を通じて、当社グループの製品や技術に関する最新情報を提供していきます。