製品における環境配慮

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基本的な考え方

UACJグループでは、低炭素社会と循環型社会の実現に向けて、アルミニウム素材の機能向上に取り組んでいます。
例えば、従来と同等の機能でより軽量なアルミニウム素材をお客様に提供することで、最終製品である輸送車両や輸送機器が軽量化し、燃費が向上することはCO2排出量の削減につながります。
当社グループは、環境への配慮を重視した製品の開発・提供を通じて、地球環境が抱える課題の解決に貢献していきます。

製品の開発・改良 環境・社会への貢献
リサイクル性に優れた缶材料の開発と実用化の推進 缶体重量軽量化による省資源化・コスト削減
高性能伝熱管の開発と実用化の推進 熱交換性能向上による機器の小型化・省資源化
欧州におけるCO2冷媒化に備えたカーエアコン用アルミニウム材料の開発・改良 車体重量軽量化による省資源化・燃費改善

CO2冷媒採用による地球温暖化対策の推進
ハイブリッド自動車用アルミニウム材料の開発・改良 車体重量軽量化による省資源化・燃費改善

また、国内で製造されるアルミ缶(2018年度実績:217億缶、約33万トン)用材料の約3分の2はUACJの製品です。トップメーカーの責任として、アルミ缶スクラップのリサイクルも積極的に進めています。
さらに、製品などの納入時の梱包の簡素化・合理化や、梱包資材やラックの回収・リユースを物流工程の合理化と合わせて実施しています。

製品含有化学物質の管理

UACJグループでは、製品に含有する特定化学物質について、適切な管理を徹底しています。国内環境関連法および海外環境関連法(EU指令REACH規則※1など)の改正に対応し、化学物質管理標準と共通購入仕様書の改訂などを行っています。
また、SDS(安全データシート)※2の登録・閲覧キャビネットの改善にも注力しています。

  • ※1 REACH規則:Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of CHemicals 化学物質の登録、評価、認可および制限に関する規則
  • ※2 SDS:Safety Data Sheet(安全データシート):毒物および劇物取締法、労働安全衛生法、PRTR法に定められた特定の化学物質を指定の割合以上含有する製品を事業者間で譲渡・提供するときに、必要な情報を記載した書面

REACH規則に対する取り組み

UACJグループは、REACH規則の登録対象者ではありませんが、すべての製品においてREACH規則に定められたSVHC(高懸念物質)の使用の有無を確認し、SVHCが含まれている場合はお客様にその情報を提供しています。
なお、新たな物質がSVHCに追加指定され当該物質が製品に含まれることを確認した場合は、お客様に迅速に情報を提供していきます。

お客様による環境品質管理体制の認定

UACJグループは、特定のサプライヤー認定が必要な事業拠点においてお客様の要求水準を満たす化学物質管理を徹底し、お客様から環境品質管理体制の認定を受けています。
今後も、お客様からのご要求に適切に対応できるよう管理に努めていきます。

製品含有化学物質情報の伝達

UACJは、供給する製品に含まれる化学物質について、原材料メーカーから得た情報をお客様に確実に伝達できるよう管理体制を整えています。
化学物質に関する情報は、品質保証部門と環境管理部門とが協力し、お客様からの要請に応じてさまざまな業界共通フォーマットによって情報を提供しています。

[提供フォーマットの例]

  • SDS(安全データシート) ※GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)に対応した内容で提供
  • JAMA(日本自動車工業会)のJAMAシート

また、お客様の要請に応じ不使用証明書、非含有保証書を発行しています。

低環境負荷の原材料への転換

UACJグループは、環境負荷の低い原材料の使用に努めています。快削合金に含まれる鉛など、EU指令で規制対象となっている金属元素を含む原材料についてはお客様の協力を得ながら、規制物質を含まない原材料への転換に取り組んでいます。今後も、環境負荷の少ない原材料への転換を推進していきます。
なお、板・押出製品の仕上げ工程では、洗浄液にPRTRの指定物質である塩素系有機溶剤を使用していましたが、日本各地で塩素系有機溶剤による地下水汚染事故が多発したことをふまえ、すべての事業拠点で仕上げ洗浄工程での塩素系有機溶剤の使用を中止しました。
また、缶材やカラーアルミに使用する塗料は、かつては油性塗料が主流でしたが、現在では環境負荷が小さいと言われる水性塗料が主流となりつつあります。当社グループでは、お客様に切り替えの提案をするとともに共同でテストを進めるなど水性塗料化の推進に努めています。

環境負荷削減に貢献する製品開発

自動車材のアルミニウム化の推進

地球温暖化の抑制を目的として、世界各国で自動車の排出ガス規制が強化されています。国内外の自動車メーカーでは、こうした規制強化に対応するためエンジン性能の向上と車体の軽量化に取り組んでおり、この軽量化に一役買っているのがアルミニウムです。
アルミニウムの比重は、鉄のおよそ3分の1と軽量でありながら高い強度を持ち、耐食性やリサイクル性にも優れています。自動車1台当たりの使用量が25年前の2倍近くに増えており、今後もエコカーをはじめさまざまな自動車に採用されることが期待されています。

UACJグループは、アルミニウム素材のリーディングカンパニーとして、これまでに培った技術とノウハウを活かし、自動車向けのアルミニウム部材を幅広く提供しています。今後も、軽くて強いアルミニウム部材の開発を通じて自動車の環境性能向上に貢献していきます。

日本、米国、欧州の燃費基準のグラフ

自動車1台あたりのアルミニウム使用量のグラフ

脱炭素化に貢献する製品開発

日本においても、猛暑日や自然災害の増加などを目の当たりにし、地球温暖化の影響を肌で感じられるようになるなど、気候変動対策はあらゆる企業や組織が取り組むべき喫緊の課題となっています。温暖化の原因となるCO2の排出量は増加の一途をたどり、30年前と比較して約60%も増えていると言われています。こうした事態を受けて、2015年12月にパリで開催された「気候変動に関する国際連合枠組み条約第21回締約国会議(COP21)」で採択された「パリ協定」では、21世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目標とする「脱炭素化」が盛り込まれました。
UACJグループは、CO2排出量ゼロを目指す「脱炭素化」に貢献する製品の開発にもチャレンジしています。

車載用リチウムイオン電池箔の製造

脱炭素化が目指す温室効果ガスの排出ゼロは、言い換えれば石油やガスなどの化石燃料を使用しないということであり、自動車業界ではイノベーションとしてガソリン車から電動車へのシフトが進んでいます。
電動車に欠かせないリチウムイオン電池の電極には、正極にアルミ箔が、負極に銅箔が使われています。UACJグループの(株)UACJ製箔は、アルミ箔と銅箔の両方を生産できる国内唯一の金属箔メーカーであり、優れた合金技術や圧延技術でリチウムイオン電池の性能向上に貢献しています。
2018年度は、官民を挙げて電気自動車の普及に力を入れている中国市場で、車載用リチウムイオン電池の需要が拡大していることを受けて、UACJが出資する中国の「乳源東陽光優艾希杰精箔有限公司」において電池箔の生産設備を新設し、箔地から集電体および電池外装材用箔まで一貫した製造体制の構築を行うなど、高品質なリチウムイオン電池箔の供給体制の構築を目指しています。