リリース・お知らせ 2025年

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UBC加工処理の合弁会社「UACJ山一アルミ缶リサイクル株式会社」設立
—アルミ缶水平リサイクルを加速、CO2排出量は年間約12万トン削減へ—

2025年3月10日

株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中信二)は使用済アルミ缶の水平リサイクルのさらなる実現を目指し、山一金属株式会社(本社:静岡県駿東郡、代表取締役:大賀俊和、以下「山一金属」)との合弁会社「UACJ山一アルミ缶リサイクル株式会社」を2025年4月に設立します。

当社は、長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」にて、製品ライフサイクル全体でのCO2削減により、環境負荷の軽減に貢献することを目標の一つとしており、山一金属の方針と一致したことから、2021年11月にUBC※1加工処理の協業へ向けた基本合意書を締結しました。続けて、水平リサイクルのさらなる促進と、飲料容器サプライチェーン全体のCO2排出量の削減を目指し、2023年3月にUBCの加工処理に関する合弁契約書を締結、翌2024年3月にはUBC加工設備の建屋の建設工事に着手しました。

このほど設立する新会社では、UBC加工処理事業を行います。具体的には、新たに設置するUBC加工設備を使い、UBCの破砕・選別・焙焼などを行い、塗料を飛ばした「DCC※2」と呼ばれるチップを作ります。DCCは、UACJで溶解・鋳造・圧延され再びアルミ缶材となります。本設備は、2026年1月に操業を開始する予定です。これにより、UBC加工とアルミ板製造が効率的に連動することで、UBC使用量を増やすことができ、Scope3(原材料)におけるCO2排出量※3を年間約12万トン削減できる見込みです。

建屋の完成イメージ

当社は、今後もアルミ缶を再びアルミコイルとして製造・出荷する水平リサイクルを主導的に確立し、環境負荷低減を目指してまいります。

  • ※1 UBC:使用済み飲料缶(Used Beverage Can)
  • ※2 DCC:Delacquered Can Chip
  • ※3 日本アルミニウム協会公表のCO2排出量原単位に基づき算出

新会社の概要

社名 UACJ山一アルミ缶リサイクル株式会社
設立 2025年4月(予定)
所在地 UACJ福井製造所内(福井県坂井市三国町黒目21-1番地)
資本金 1億円
出資比率 UACJ 60%、山一金属40%
代表者 代表取締役社長 坂野公則(UACJ福井製造所長兼務)
従業員数 約40名(予定)
事業内容 UBC加工処理事業

UBC加工設備について

設備投資額 約52億円
建屋完成時期 2025年5月(予定)
量産開始時期 2026年1月(予定)

山一金属概要

社名 山一金属株式会社
所在地 静岡県駿東郡長泉町本宿715
代表者 代表取締役社長 大賀俊和
事業内容 アルミ缶リサイクル事業
資本金 9,825万円
設立日 1961年5月15日

ご参考

「山一金属株式会社とUBC加工処理の協業に向けた基本合意書を締結~アルミ缶のクローズドループリサイクルの確立に貢献~」(2021年11月4日)

「山一金属とUBC加工処理の合弁会社を設立し、溶解リサイクルシステムを構築~アルミ缶水平リサイクルを促進し、循環型社会実現に向けて貢献~」(2023年3月7日)

「福井製造所内でUBC加工設備の建屋起工式を開催~さらなるアルミ缶水平リサイクルの加速を目指す~」(2024年4月5日)

「UBC処理設備の投資資金をグリーンファイナンスで調達~グリーンファイナンス・フレームワークを策定、評価取得~」(2024年11月26日)

UACJについて

株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開するアルミニウム総合メーカーです。「アルミでかなえる、軽やかな世界」をスローガンに掲げ、素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。

UACJは、アルミ圧延を開始してから125年以上の歴史を持ち、グループの総合力を発揮し、板、自動車部品、押出・加工品、航空宇宙・防衛材、箔の5つの事業を展開。飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い分野にアルミ素材を供給し、人びとの暮らしや産業を支えています。

2024年3月期の連結売上高は8,928億円、グループ従業員は約10,500人です。