特集(2016年1月)
UACJグループがアジアの基幹工場と位置付けるUACJ (Thailand) Co., Ltd. (以下、UATH)ラヨン製造所が、2015年8月に一貫生産体制を確立し、本格稼働を迎えました。ラヨン製造所の特長を改めて紹介します。
需要や物流で好適地にあるラヨン製造所
ラヨン製造所は、アルミニウム材を原料とする缶メーカーや熱交換器メーカーが多くの工場を構えるアジアの中心部に、約50万m2の広大な敷地を有しています。首都バンコクの国際空港から100kmほど、港までは約30kmというロケーションで、需要と物流の両面での“地の利”と生産能力の高さを活かし、アジア経済の発展を支えていきます。
完成した一貫生産ラインと主要設備
- 大規模施設により、需要の拡大にも対応可能
- 鋳造から仕上げまでの一貫生産体制により、スピーディに供給
- ラヨン製造所の板材は、飲料缶や熱交換器として活躍
主要設備
- 溶解鋳造炉
- 重量33.5トンの大型鋳塊を一度に最大5本製造できる溶解鋳造炉
- 熱間粗圧延機
- 全長372mの大型粗圧延機で、ロールの間を15回ほど往復して、厚さ500mmの鋳塊を約30mmまで圧延可能
- 熱間仕上圧延機
- 4つのスタンドを備えた連続圧延機で、厚さ30mmの板材を2~3mmにまで均一に圧延
UATH山口社長メッセージ
UACJ流のものづくりを現地化し
タイの産業に貢献していきます。
私はUATHの責任者として、当社グループの発展はもとより、タイの産業発展に貢献していきたいと考えています。そのため、日本で培ってきた高品質なものづくりのDNAを根付かせながら、現地の文化や従業員の気質に合わせたタイ流のものづくりを実践し、やがては現地従業員のみで運営できるようにしていきたいと思います。
まずは従業員教育と設備増強に資源を投下し、日本と同レベルの生産体制づくりを目指します。将来は、アジアだけでなく中東諸国、さらには世界中に出荷できる体制を実現するとともに、生産品種の増加も検討していきます。