鉛フリー快削アルミ合金 エコマシナロイ
自動車や電機の鉛フリー化に
自動車や電機の鉛フリー化への要請に対応するため、鉛を含まないアルミ合金「エコマシナロイ」を提供しています。鉛はアルミ合金の切り屑処理性を高めるために添加される代表的な物質ですが、近年では地球環境保護の観点から、先進諸国で使用が規制される傾向にあります。
特長
- 切削性
CB156は、従来の鉛入り2011合金の代替材として最適です。
CB256は、使用環境が100℃以上になる用途に向き、2017合金の代替としても有効です。 - 切り屑処理性
CB156は、従来の鉛添加合金の2011と同等の切削性が得られます。
CB256は、2017よりも優れた切り屑処理性を示します。 - 機械的性質
CB156、CB256は2011に近い強度が得られます。
※使用環境によっては、鉛フリー快削合金が適合しない場合もありますので、事前にご相談ください。 - アルマイト性
GT209はAA6262並のすぐれたアルマイト処理性が得られます。
化学成分
| Si | Fe | Cu | Mn | Mg | Cr | Zn | Ti | Pb | Bi | Sn | Al | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CB156 | 0.4 以下 |
0.7 以下 |
4.5 ～6.0 |
- | - | - | 0.3 以下 |
- | - | Bi+Sn= 0.9～2.3 |
bal. | 鉛フリー、 錫添加 |
|
| CB256 | 0.4 以下 |
0.7 以下 |
4.5 ～6.0 |
- | - | - | 0.3 以下 |
- | - | 0.6 ～1.8 |
- | bal. | 鉛フリー、 錫フリー |
| 2011 | 0.4 以下 |
0.7 以下 |
5.0 ～6.0 |
- | - | - | 0.3 以下 |
- | 0.2 ～0.6 |
0.2 ～0.6 |
- | bal. | 鉛添加 |
| 2017 | 0.2 ～0.8 |
0.7 以下 |
3.5 ～4.5 |
0.4 ～1.0 |
0.4 ～0.8 |
0.1 以下 |
0.25 以下 |
0.15 以下 |
- | - | - | bal. | 一般材 |
性能
機械的性質
切削用アルミ合金の種類と機械的性質
| 合金系 | 材質 | 鉛量 (mass%) |
機械的性質 | 切り屑処理性 | 表面処理性 | 耐食性 | 高温に おける 靭性 |
||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 引張強さ （N/mm2） |
耐力 （N/mm2） |
伸び （%） |
|||||||
| 2000系 鉛フリー材 |
CB156-T8 | - | 420 | 320 | 15 | ◎ | △ | △ | ○～△ |
| CB256-T8 | - | 440 | 330 | 15 | ○ | △ | △ | ◎ | |
| 2000系 従来材 |
2011-T8 | 0.6 | 440 | 330 | 15 | ◎ | △ | △ | ○ |
| 2017-T4 | - | 440 | 275 | 20 | △ | △ | △ | ◎ | |
| 6000系 鉛フリー材 |
GT209-T6 | - | 310 | 270 | 14 | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
*◎：非常に良い ○：良い △：やや悪い ×：悪い
切り屑処理性
切削後の切粉外観