電気・電子部品

高強度・高熱伝導アルミニウム合金板「ファスサーモ-EMシリーズ」

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熱対策が重要な電子機器の筐体やシャーシなどに

高強度・高熱伝導アルミニウム合金板「ファスサーモ-EMシリーズ」の写真

薄型テレビや自動車用電子機器では、内部から効率的に熱を逃がすことが重要な設計課題となっています。「ファスサーモシリーズ」は、ますます高性能化する機器の熱設計にお役立ていただけるよう、高い熱伝導率と強度を両立した高強度・高熱伝導アルミニウム合金板です。

※ファスサーモは当社の登録商標です。

特長

  • 6000系の新合金開発により1000系合金に近い熱伝導性を有した上で、1000系合金より高い強度を確保しました。
  • 一般的なプレス成形用アルミ板と同等の絞り性、張り出し性、曲げ成形性を持っています。
  • ステンレスや銅と比較し、アルミ材は軽いため、熱対策とともに軽量化にも有効です。
  • 熱放射特性を高めたプレ塗装材も提供できます(UACJコート™HSとの組み合わせにて)。

製品用途

  • PDPシャーシ
  • IC基板
  • 小型・大容量化が進む電気機器の放熱用
  • 光源などの放熱用DVDドライブケース
POPバックパネルの写真
POPバックパネル
POPバックパネルコーナー部拡大写真
POPバックパネルコーナー部拡大

製品特性

従来材や他金属との比較

特性一覧

合金-質別 比重 引張強さ
(N/mm2)
耐力(N/mm2) 伸び(%) 熱伝導率(W/m・℃) 導電率(IACS%)
ファスサーモシリーズ EM01-T6 2.7 220 195 15 217 57
EM02-H24 2.7 200 180 13 210 56
新開発EM03 2.7 200 180 9 219~222 57.5~59
従来アルミニウム材 A1100-O 2.7 90 35 35 222 59
A1100-H18 2.7 165 150 5 218 57
A5052-O 2.7 195 90 25 137 35
A5052-H32 2.7 230 195 12 137 35
他金属 軟鋼S15C 7.9 420 255 30 52 12
SUS304(軟質) 7.9 960 760 25 16 2
マグネシウム(鋳物) 1.8 265 95 10 70 12
銅(熱間圧延材) 8.9 233 69 45 390 100

※表中の数値は、代表的な値であり、保証ではありません。

強度と熱伝導性

強度と熱伝導性の図

※特性は代表値であり、保証値ではありません。

熱拡散性

加熱40分後の材料表面の温度分布
熱拡散性の高いファスサーモを使用した場合、5052合金に比べ局部的な温度上昇が抑えられます。

熱拡散性の図

試験方法

試験方法の図