Furukawa-Sky Review No.5 (April 2009)
製品紹介
環境に優しい鉄道車両用高性能ヒートシンク「Hiシンク・HP」
Eco-Friendly High-Performance Heat Sink for Railway Rolling Stock "Hi Sink HP"
アルミニウム製のヒートシンクは,電子機器の半導体素子やIGBT などの冷却用として,多くの電子電機製品に使われています。 これまで鉄道車両用主変換装置には,フロン類の相変化を利用した沸騰式のアルミニウム製ヒートシンクが多く用いられてきました。しかし今後は,フロンなどのオゾン層破壊物質や温室効果ガスを使わなくても,高い冷却性能を実現できるヒートシンクが要求されています。
そこで当社は,高い冷却性能を持ちながら,地球環境に与える負荷が少ない環境に優しい鉄道車両用ヒートシンクを開発しました。開発した大型ヒートシンクは,N700系新幹線の主変換装置で,半導体素子の冷却に使われています。この主変換装置は,東海旅客鉄道(株)殿が中心となって初めてN700 系新幹線で実用化したブロアモータを使わない走行風冷却方式で,大幅に小型軽量化されています。
開発したヒートシンクの概略構造
Schematic of developed heat sink.
ヒートシンクに熱負荷したときの温度分布
Simulation results of temperature distribution in selected heat sinks.